海外在住ライターの「仕事ぶり」だけでなく、「人となり」をご覧いただく【海外ライターに12の質問】。今回はアメリカ・カリフォルニア在住で、クロスフィット、陸上長距離走、野球と3つの異なったスポーツの指導者である角谷剛さんの登場です。
【角谷剛さんのプロフィール】
日本生まれ、カリフォルニア在住。日米でIT関連の会社員生活を25年送った後、趣味のスポーツがこうじてコーチ業に転身。現在の職業及び肩書は米国公認ストレングス・コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)、CrossFit L1 公認トレーナー、TVT高校クロスカントリー部監督、ラグナヒルズ高校野球部コーチ。慶應義塾大学法学部政治学科卒。コンコルディア大学コーチング及びスポーツ経営学修士。
1 これまでの略歴を教えてください。
日本で生まれ育ち、15歳のときに父親の駐在に伴って家族でロサンゼルス近郊に引っ越しました。現地で高校を卒業した後、帰国子女枠で(つまり、ほぼ無試験で)慶応大学に入学するという幸運を得ました。だらだらと遊んだだけの4年間を過ごしましたが、バブル入社(91年卒)のおかげで経営コンサルティング会社に入社しました。その後、東京、ニューヨーク、ロサンゼルスと移動しながら、基本的には都会で金銭的に恵まれたサラリーマン生活を送りました。
そうしたなかで、30歳の頃に始めた空手にはまりました。仕事の余暇としてスポーツをしていたはずが、いつの間にかスポーツをするための時間とお金を確保することが目的の仕事になるまで、さほど時間はかかりませんでした。
4年前、50歳になることを期にサラリーマンを辞め、好きなスポーツに専念することにしました。とは言っても今さらプロ競技選手にはなれませんので、いわばプランBとして指導者の道を選びました。
2 Youは何しにその国へ?
元々は経営コンサルタント会社の海外派遣OJTが名目で渡米しましたが、数年後には現地採用に切り替わり、さらにあるメーカーに転職し、その会社も退社し、コーチ業を始めてからもジムを3回変わっています。さらにライター業も始め、一体自分の職業が何なのか、自分でもよく分からない状態ですね。
3 ライターなどの仕事を始めたきっかけは?
コーチ業を始めた当初、それだけでは食べられるだけの収入を得ることができませんでした。その代わり、ヒマな時間だけはたっぷりとありました。副業として何かできないかと思っていたところ、その頃よく見ていた野球専門のウェブサイトが海外在住ライターを募集していたのを見て、応募しました。ちょうど大谷翔平選手がロサンゼルス・エンゼルスに移籍することが決まった頃で、本拠地アナハイムの近くに住んでいるというだけの理由で採用してもらいました。大谷選手はメジャーリーグの数多くの球団から誘われていましたが、彼がエンゼルスを選んでくれたおかげで、僕もライターとしての仕事を得ることができました。僕はいつでも運に恵まれているのです(笑)。ちなみに僕が生まれて初めて原稿料をもらって書いた記事のタイトルは『「投手がダメだから楽しみ」。大谷を迎えるLAの反響とは? グッズ販売は看板選手の証【現地ルポ】』と『エンゼルス・大谷を迎えるアナハイムとは? アジア人への理解、良好な関係へ最良の選択か【現地ルポ】』です。
4 ライター以外の仕事はしていますか? それはどんな?
スポーツのコーチ業が本業です。それもいつの間にか小さな子供から高校生が主な相手になっていました。ライターに近い仕事ですが、スポーツニュース関連の翻訳もやっています。
5 世界一好きな場所はどこですか?
ハワイ、北海道、ニュージーランドのうち、1つに絞り切れません。
6 いちばん好きな小説はなんですか?
司馬遼太郎著『竜馬がゆく』、村上春樹著『海辺のカフカ』、風間一輝著『男たちは北へ』、有川浩著『図書館戦争』、とこれも1つに絞り切れません。
7 会ってみたい人は誰ですか?
亡くなったお祖母ちゃんです。
8 趣味や余暇の過ごし方を教えてください。
スポーツと読書です。いわば仕事がそのまま趣味や余暇でもあります。
9 仕事場はどんな感じですか?
決まった仕事場はありません。クロスフィットのコーチをするときはジム、野球部のコーチをするときはフィールド、クロスカントリー走をコーチするときは路上やトレイルが仕事場になります。ライターとしての仕事をするときは、自宅でもカフェでも図書館でも駅のベンチでも、ラップトップ・コンピューターとwifiさえあればどこでも仕事ができます。
10 使っているSNSは何ですか? いつから?
15年くらい前からmixiを使い始めて、その後何年かしてからフェイスブックに移りました。ツイッターやインスタグラムも使っていますが、フェイスブックが中心ですね。
11 生まれ変わったら何になりたいですか?(職業でも動物でもモノでも)
プロ野球選手です。
12 最後に一言!
僕はライターと自称していても、海外書き人クラブに入会させてもらうまでは、筋肉と汗と根性が出てこない記事を書くことがあまりありませんでした。それ以外の分野で執筆できる機会を与えてもらって、とても感謝しています。無教養がグンゼのパンツをはいて外を歩いているような男ですが、これからもよろしくお願いします。