南米のアルゼンチンに来たら、絶対トライすべき食べもの。アルゼンチン在住で海外書き人クラブ新会員の太田采七がお伝えします。
日本から地球を一周した丁度反対側に位置する南米アルゼンチン、この国に皆さんどのようなイメージをお持ちでしょうか。情熱溢れるタンゴの国、雄大な自然の広がるパタゴニア、そして何よりおいしいお肉とマルベックワイン、といったところでしょうか。今回はアルゼンチンでぜひトライ頂きたいローカルフード、独断と偏見のトップ5をお届けしたいと思います。
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第5位:Milanessa(ミラネッサ)
移民大国のアルゼンチンには様々なお国の料理が存在しますが、特にイタリア移民の影響は大きく、パスタやピザは国民の大好物。このmilanessaもイタリアのミラノで食されている料理と似ていると言われています。
一言でいえば薄めのトンカツのようなもの。ただしお肉は牛・豚・鶏、どれでもOK。写真のようにフライドポテトと一緒に出されたり、目玉焼きの代わりにチーズとトマトソースがかかったナポリターナ版もあります。またパンに挟んでサンドイッチにしたりも。
見た目はボリューミーですが意外と薄いので、パクパク食べられるかと思います。
第4位:Flan(フラン)
個人的大好物のflan、日本語で言えばプリンです。
食後に必ずと言っていい程デザートを食べる習慣のあるアルゼンチン人、大抵のお店にflan casero(手作りプリン)が置かれています。これに牛乳と砂糖を煮詰めたペースト状のキャラメル、dulce de leche(ドゥルセデレチェ)とたっぷりのホイップクリームをつけて食べるのがアルゼンチン流。
ただし本当に甘いので、私はいつも「flan solo(フラン・ソロ=プリンだけ)と注文しています。お味は日本のプリンより素朴で卵の味が感じられます。お店によって柔らかさやカラメルの苦みが異なり、色んなレストランでflanを食べるのが一つの楽しみになっています。
第3位:Helado(エラド)
アルゼンチンに来て驚いたことの一つは、街中にheladería(エラデリア)、つまりアイスクリーム屋さんが溢れていることです。どうやらアルゼンチン人は無類のhelado好きらしく、デリバリーサービスまであります。
その種類も凄まじく多く、初めて訪れた際には何を頼むべきか迷うことになるでしょう。中くらいサイズを頼むと2~3種類のheladoを選べるはずなので、私がお勧めするのはdulce de leche、sambayón(サンバション)、そしてcalafate(カラファテ)の3つ。
Sambayónはイタリアではザバイオーネ・フランスではサバイヨンと呼ばれる、洋酒を加えたカスタードクリームのようなお味。
そして何より食べて頂きたいのはcalafate! アルゼンチンでも限られたアイス屋さんにしか置かれていない、パタゴニア地方で採れるcalafateの実のheladoです。プルーンのような濃いベリーの味がやみつきになると思います。
第2位:Locro(ロクロ)
革命記念日(5月25日)や独立記念日(7月9日)などの祝日に広く食されるlocro。アルゼンチン北西部の伝統的な郷土料理と言われています。
とうもろこしをつぶしたものに、カボチャや豆類、豚肉などを加え長時間煮込んだもので、重めのゴロゴロ野菜たっぷりシチューといったイメージです。各地域や家庭によって材料が異なり、小麦や大豆から作られるものも。地域性があるという点では、日本のお雑煮や豚汁に通じるところがあるかもしれません。お肉や野菜の出汁がたっぷり出ていて、日本人の口に合うこと間違いなしです。
暑いと思われがちな南米ですが、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスははっきりと四季があり、7~8月の寒い冬の時期にはこのlocroを食べて温まるに限ります。
第1位:Molleja(モジェハ)
やはりアルゼンチンといえば牛肉。広大なラ・パンパ地帯でストレスフリーに飼育された牛たちの赤身肉は、本当に美味です。
こちらでは牛の全ての部位を食します。珍しい部位がたくさんある中でも特にお勧めしたいのがmolleja。若い牛からしか採れない胸腺の部分で、何とも言えない柔らかな食感が癖になります。
アルゼンチン版バーベキュー屋さんのparilla(パリージャ)に行った際には、是非前菜にこのmollejaを頼んでみてください。そうです、前菜もお肉が鉄板なんです。なおメインにはojo de bife(オホ・デ・ビフェ)やtira de asado(ティラ・デ・アサド)がお勧め。どちらも肉本来の味が強い部位で、がっつりお肉を食べてる感が味わえます。
〆のデザートにはflanをお忘れなく!
以上、絶対オススメのアルゼンチン料理5選でした。
【文・太田采七】
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