オーストラリアにはあまりうまいものがない。あなたはそんな印象を持っていませんか? 移住してきた当初は、私もそうでした。でもそれは「知らないだけ」なんです。
今回は普通のスーパーで手軽に買えて、「調理不要でそのまま食べられるおつまみ」を挙げてみます。グータラ仲間のみなさん、ぜひ。
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第5位 Snack soya crisps
程よい塩加減が楽しめる「あられ」風の口あたりのスナック。soyaつまり大豆からできているので、炭水化物よりもたんぱく質がいっぱいなのがお酒のおつまみとしてはうれしいですね。アルコールでどうしても糖質を摂取しますから。
第4位 ディップとウォータークラッカー
オーストラリアでは市販のディップの種類も豊富なので、ぜひ試してみてください。個人的にはオリーブ系のものとジュノベーゼ(パスト)がオススメです。ジュノベーゼパスタ(ジェノア風パスタ)同様、バジルと松の実とニンニクとオリーブオイルなどでつくられるものです。癖があるので、好き嫌いがわかれるところだとは思いますが。
日本だと薄切りパンに載せることが多いようですが、オーストラリアでは写真のウォータークラッカーというものに載せます。これ自体にはほとんど味はなく、ディップを楽しむためのものですね。それからディップを野菜スティックなどにつけることもあります。
第3位 チーズ類。特にスモークチーズ
日本ではプロセスチーズがメインですが、オーストラリアではナチュラルチーズのほうがずっと人気があります。
ちなみにナチュラルチーズとプロセスチーズの違いですが、前者を刻んでから加熱して溶かし、乳化剤などを加えて再び形を整えたものが後者です。
で、ナチュラルチーズはつくったままで乳酸菌が生きているので、売り場でも家の冷蔵庫でもどんどん熟成します。できたてのものと賞味期限ぎりぎりのものだと味も風味もかなり違いますよね。特にカマンベールチーズなどの柔らかなチーズはその違いが顕著で、熟成したものは「臭い」とか「癖がありすぎる」という人もいますが、個人的には熟れた感じが嫌いではありません。
と、書きながらちょっと気になって調べたら、日本では真空パックや缶に入れて熟成が進まないようにしたものが多く出回っているようです。味は安定するのでしょうが、なんかそれはそれでもったいない気がします。
ナチュラルチーズと違い、プロセスチーズは熱処理によって発酵が止まるので、風味はずっと安定しています。
個人的にはナチュラルチーズのほうが風味豊かで好きです。先ほど書いた熟れたカマンベールチーズもなかなかのものですが、スモークチーズもおいしいのでぜひ試してみてください。
ブランドとしては「King Island Dairy」がオススメ。その中の「Stokes Point Smoked Cheddar」はワックス感というかぬるぬる感があるアメリカ風のチーズとは一線画した硬質で濃厚なうまみが凝縮されている「これぞスモークチーズ」という逸品です。
第2位 ナッツ類。特に「スモークト&ソルティドアーモンド」
「日本にもナッツくらいあるよっ」という声が聞こえてきそうですが、ピーナッツとか柿ピー以外あまり食べる機会、ないですよね。スーパーの売り場でもあまり目立たないというか。
ナッツ好きの多いオーストラリアでは、スーパーでも結構大きな顔をしてスペースを占めています。ドライフルーツもなんですが。
そんなナッツ類の中で特にオススメ絶品なのが、「スモークト&ソルティドアーモンド」。スモークすることによって香ばしさとうまみが増して、焙煎香としょっぱさとも絶妙にマッチしています。
似たような製品で「ロースティッド&ソルティドアーモンド」というのもあるんなですが、こちらは普通です。スモークとローストというだけの違いなんですけど、不思議です。
ただしカシュナッツやマカダミアナッツは「ロースティッド&ソルティド」がおいしいから不思議です。……というか「スモークト&ソルティド」のカシュナッツやマカダミアナッツって、あまり見たことがない気がします。
第1位 ゆでエビ
日本では「おせち料理」のイメージが強いゆでエビ。オーストラリアでは一年中、スーパーの魚コーナーのショーケースで、敷き詰められた氷の上にどさっと置かれて、量り売りされています。大きな店舗だとTiger PrawnとかBanana Prawnとか数種類おいてあることも。Tiger Prawnがいちばんかなあという気はしますが、種類による大きな味の差はありません。
それよりもずっと重要なのは……極力「Frozen」ではなく「Fresh」と表示されているものを選ぶことです。「Frozen」とは文字通り一度凍らせたもの。一方、「Fresh」とはこの場合「生」ではなく、「凍らせていない」というくらいの意味です。
「Fresh」と「Frozen」ではプリプリ感が全然違います。またミディアム以上のサイズのほうがやはりむんぎゅと弾き返してくるような歯ごたえが楽しめます。
魚屋さんだと「Frozen」と「Fresh」の表記がないところもあって、「これどっち?」と聞くと「もちろんFreshだよ~」なんて威勢のいい声が返ってくるけど、食べてみたら「う~ん」と首をかしげることもしばしば。その点、スーパーはきちんと表記されていて安心です。
またすでに胸から上の部分を取って、背中の殻も剥いて売られているプローンカクテル(Prawn Cocktail)もあります。自分で剥かないでいいし、殻の重さが価格に加わっていない分だけコスパは高そうに見えますが、水っぽくてジューシーさにはかけます。やはり殻がついた状態で買って、食べる直前に剥いたほうがいいと思います。とはいえテーブルの上にそのまま出して、他のものを食べる合間にいちいち剥くのも手をふくのが大変。食卓に並べる前に胸部と胴部を引き離して、胴部の殻は向いておくとよいかと思います。
以上、オーストラリアの「調理不要のおつまみベスト5」でした。Cheers!
【文:海外書き人クラブ 柳沢有紀夫】
(「海外在住ライターを使ってみたい」と思われている方。「海外在住ライターになりたいと思われている方。耳寄りな情報があります。ぜひこのページの下のほうまでご覧ください)
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