こんにちは。オーストラリア在住ライターの海外書き人クラブ新会員の岡本礼子です。現在はニューサウスウェールズ州のブルーマウンテンというところに住んでいます。
今回はそのブルーマウンテンの見どころをオーソドックスなガイドブックに載っている情報ももちろん、現地に実際に住んでいる住人の視点からも、あますことなくお伝えしたいと思います!
ブルーマウンテンは、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州に位置する国立公園にも指定されている大変美しい原生林を伴う山々です。「世界遺産」でもあります。
シドニーから1時間半程度で来られるにもかかわらず手つかずの大自然が残る人気の観光地です。
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1 トレッキングで大自然を満喫
ブルーマウンテンに来たらぜひ楽しんでいただきたいアクティビティ、それは山歩き!
ブルーマウンテンと一口に言っても、その広さは東京都の約5倍の100万ヘクタールを超える広大な面積を持っています。その中に、初心者用から数日間かけて歩き続けるほどの上級者用のもの、ロッククライミングできるコースまで、数えきれないほどのトレッキングコースがあります。
どのコースもそれぞれ違った美しさと楽しさがあり、在来種の花々や動物、滝や小川、展望台から眺めるはてしなく広がる景色など、大自然をそのまま楽しむことが出来ます。
多くのトレッキングコースは電波が届かないため、事前の念入りなコース確認や、服装・水・日焼け対策等しっかりと準備をしてから行きましょう!
数多いトレッキングコースの中から、初めてブルーマウンテンに来る観光客の方にでも、歩きやすいコースを2つご紹介します
その⓵ クリフトップ ウォーキングトラック(ブラックヒース・エリア)
ブルーマウンテンの中で一番標高の高いブラックヒースという街にあるこのコース。入り口はいくつかありますが、一番簡単なのはブラックヒース駅から車で約10分ほど運転したところにあるイーヴァンズ展望台の駐車場に車を停め、お手洗い横の入り口からスタートする方法。
車が無い方は、ブラックヒース駅から698番のバスに乗り、入り口から2.5キロ離れた、セントアンドリュー アヴェニューのバス停で下車しそこから歩いていくことも出来ます。
山頂の崖の上に沿ったコースで、ブルーマウンテン全体を一望できる絶景が続きます。往復で2時間程度、勾配もところどころにはありますが全体的に割と平らで歩きやすいコースです。
看板もしっかりと立っているし、割とメジャーなコースなので週末に歩けば、他のトレッカーに出会うので安全。
ブラックヒースはブルーマウンテンの中でもかなり温度が低い街なので、冬に行く方は気候のチェックとダウン等厚手の上着が必要です。
その② ウェントウォールスフォールス (ウェントウォールスフォールス・エリア)
シドニー市街から来た場合、カトゥーンバよりも3駅手前に位置する小さな街、ウェントウォールスフォールス にあるとても有名なコースです。週末には多くの観光客が、この大きな滝を人目見ようと賑わい、初心者でも気軽に歩けるコースになっています。
滝の上から下まで急な階段を行きはひたすら下り、帰りはひたすら上る、ややきついコースですが、時間は往復で45分程度と短め。手すりや看板がたくさんあり、道も一本なので迷う心配もなく歩けます。
この大きな滝を流れる水音と絶景はブルーマウンテンにきたらぜひ味わってもらいたい場所の一つです。
もし本格的にブルーマウンテンにトレッキング目的でこられる方にお勧めなのがこちらの本。
全部で65のトレッキングコースが紹介されていて、全ページカラー、かなり詳しく地図や、高低差が書かれています。初心者用のコースもたくさん載っています。
また現地発のトレッキングガイドツアーもたくさんあります。手軽に安全に楽しめるので、超おすすめです!
2 様々な魅力を持つ観光地
ブルーマウンテンはシドニーと比べ大変田舎な小さな街ですが、ブルーマウンテン全体に色々な観光地がたくさんあるのも魅力のひとつです。
ブルーマウンテンのツアーやガイドブックに必ずといいほど掲載されている観光地で、私のおすすめいくつかピックアップしました。
・鍾乳洞「ジェノランケーブ」
ジェノランケーブとは、3億4千万年前 にできたといわれる世界遺産に登録されている鍾乳洞です。
ブルーマウンテンの頂上近くに位置する街カトゥーンバからさらに1時間程、車で西にむかっていくと到着。カトゥーンバからジェノランケーブへの公共交通機関がないため、ジェノランケーブ行きのツアーに参加するか、レンタカーが必要になります。またシドニーから直接ジェノランケーブに行くことのできるバスツアーも多くでています。
洞窟の中にはガイドを伴ったツアーでしか入ることできません。10種類以上ある洞窟でそれぞれ違ったツアーが可能です。
近辺にはトレッキングコースや宿泊施設もあり、宿をとってのゆっくりとした滞在もかなりおすすめです。
鍾乳洞の中は、夏にはひんやりと涼しく、太古の息吹を感じられるその圧倒的な雰囲気と景色は一見の価値あり。工夫されたライトアップで、幻想的な鍾乳洞の散策を楽しませてくれます。洞窟の中での音楽ライブも定期的にやっているそうですよ!
・日本の温泉? 「ジャパニーズ バスハウス」
カトゥーンバから車で約40分で行くことが出来ます。じつはここ、温泉なんです! しかも「ジャパニーズ」とあるように、日本風! とはいえ男女混浴で水着を着用しなければなりませんが。
こちらの温泉施設を利用するには、15歳以上である必要がありますのでご注意を。子連れ旅行者には大変残念ですが、その分利用客はゆっくりと静かな雰囲気を楽しむことができます。
温泉の少ないオーストラリアでほっと一息つける日本風の宿泊兼温泉施設。露天風呂・大浴場・足湯等様々なお風呂が楽しめ、日帰り入浴も可能。小さな日本食レストランもあります。
寒い日には雪も降るこのエリア。雪の露天風呂がオーストラリアでたのしめる数少ない温泉施設です。
日本の温泉施設に比べるとかなり高めな料金設定になっていますが、物価の高いオーストラリアなのでこちらでは相応な値段設定かと思います。
大自然を眺めながら露天風呂や大浴場に使って、旅の疲れをここでリセットするのも良い時間の過ごし方になるはずです!
- 住所 259 Sir Thomas Mitchell Drive, South Bowenfels NSW 2790
・絶叫トロッコ列車と爽快ロープウェイの「シニックワールド」
ブルーマウンテンの中心の町、カトゥーンバに位置する大型アトラクション施設。カトゥーンバ駅から公共のバスで10分ほどで到着。
崖を下りながら走るスリル満点なトロッコ列車や、360度広がる原生林を眺めながら上空を走るロープウェイに乗ったりすることが出来ます。
簡単なトレッキングコースもシニックワールドの周辺にはあり、山歩きをカジュアルに楽しむことができます。
中には2軒のカフェの併設しており、軽食・ランチも可能。
定期的に子供向けのイベントが開催されていたり、原住民アボリジニの方が実際にデジュリジューの演奏を行ったり。子供連れのブルーマウンテン旅行にも、おすすめスポットです!
- 場所 Violet St &, Cliff Dr, Katoomba NSW 2780
他にも様々なフェスティバルや催し物がいっぱいのブルーマウンテン。観光客の方が楽しめる施設が数多くあるのも嬉しいですね。
3、カトゥーンバの街
ブルーマウンテンに来る際にぜひ街ブラしてほしい、カトゥーンバの街。いくつかあるブルーマウンテンの街の中では一番大きな街で、観光地やホテル等が集中しています。
シドニー市街のセントラル駅から電車で乗り換えなしで約1時間半で来ることが出来ます。
最安値でカトゥーンバに来たい!という方におすすめなのは日曜日に電車で来るという方法。シドニー市内および近郊を走る鉄道会社「シドニートレイン」は、日曜日のみ電車賃の上限額が$2.7と決まっています。つまりどれだけ長距離電車に乗っても往復$2.7以上払う必要はありません。
街のサイズはそんなに大きくないので駅から徒歩で十分散策できます。
街中には、アウトドア用品店、歴史あるアンティーク屋さん、フェアートレードの雑貨屋さんやエコでサステイナブルな日用品を売っているお店などなど、大都会シドニーとはひとあじ違ったショッピングも楽しむことが出来ます。
またカフェやレストランも多く、ブルーマウンテンでは珍しい日本食のお店や韓国料理、ベトナム料理等のアジア系レンストランも充実しています。
アボリジニの聖地として有名なスリーシスターズや、先ほど述べたシニックワールドもカトゥーンバに位置しています。
そんなカトゥーンバに数多くあるカフェの中でおすすめなのが、「イエローデリカフェ」。地元では有名なカフェで、週末のお昼時には、ブルーマウンテンではめったにみない行列ができるほど。
しかしこのカフェの独特の雰囲気と、その手作りの美味しいランチには並ぶ価値あり! また値段がかなり良心的なのも、物価の高いオーストラリアでは嬉しいポイント。
店内に一足入れると、まるで100年前の西洋の家にトリップでもしたかのような錯覚に
手作りの、木で作り上げられた内装と家具が暖かくどこか懐かしい雰囲気の店内。アーティストが壁に書いた絵や飾りがいたるところにかり、視覚も満足できます。中央におかれた暖炉の周りに座って暖をとるのも、冬の寒いカトゥーンバではほっこりできるポイント。
チャイ好きにはぜひ試してほしいここのチャイ。ほんのりあまくてしっかりスパイスの効いている、南米のスーパーフード・マテ入りのチャイはここでしか味わえません。
- 住所 214 Katoomba Street Katoomba, NSW, 2780 Australia
以上、ブルーマウンテンの見どころをいくつかピックアップしてみました。
観光地から大自然のなかでのアウトドアまで、見どころたくさんのブルーマウンテン。オーストラリアの田舎のゆっくりとした時間を楽しみにぜひおいでください!
(写真・文 岡本礼子)
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