もうすぐクリスマス! ところで海外ではどんな風にクリスマスが祝われているのでしょうか。海外書き人クラブの仲間たちから募った「世界のクリスマスイベント」をご紹介しましょう。
こんにちは。海外書き人クラブお世話係の柳沢有紀夫です。まずはやっぱりこの国からです。
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アメリカ「アドベント」
キリスト教(カトリック)では、クリスマス当日から数えて4つ前の日曜日から、クリスマスの準備期間が始まります。
この期間は「Advent(待降節)」と呼ばれ、クリスマス当日よりも重要視されています。日本でも浸透しているアドベントカレンダーの「アドベント」ですね。
アドベントカレンダーに隠されたチョコレートを1つずつ食べるお楽しみ期間……というわけではなく、イエス・キリストの誕生を待ちながら節制に努める期間です。
1500年ほど前には週3回の断食を命じられていたくらいで、今でも敬虔な信者の中には「アドベントの金曜はお肉を食べない」「アドベントは断酒する」という人がいます。「クリスマス直前なので、イブの夜はお肉を食べない」という家庭もあるそうで、イブにご馳走を食べるのが通例の日本とはずいぶん習慣が違います。
アドベントのテーマカラーは紫。「節制、回心、悲しみ」を表す色です。街灯の華やかなイルミネーションとは対照的に、教会は静かな紫色に染まります。(トゥルーテル美紗子)
アメリカ「アグリーセーター」
アグリー(ぶさいく)セーターとは、おばあちゃんやお母さんが手編みで作ってくれたような野暮ったいセーターのこと。
目がチカチカするような柄が施された、着るのが気恥ずかしい代物です。クリスマスが近づくと、量販店やアパレルショップにアグリーセーターのコーナーができます。
このセーターのダサさを競う、アグリーセーターコンテストなるイベントも開催されます。アグリーセーターを着て特定のパブやレストランへ行くと割引!なんてサービスもあります。(トゥルーテル美紗子)
アメリカ「サンタコン」
サンフランシスコが発祥のサンタコン(Santa Con)。1994年に始まって 今や世界300以上の都市でクリスマス前の週末に行われる。サンタのコスチュームでの「バークロール(はしご酒)」。SNSの普及で一気に拡散。シリコンバレーを有するサンフランシスコらしいユニークなクリスマスの風物詩です。(杉野美穂子)
「街コン」みたいな感じなんですかね。日本でもあるのかな? ここ数年で、ハロウィンの仮装が爆発的に広まったようなことが起こるかもしれませんね。個人的にはミニスカサンタがいっぱいなら大歓迎ですね。
イギリスの「ナティビティ・プレイ」
クリスマスのイベントとしては、幼稚園や小学校では「ナティビティ・プレイ(Nativity Play)」と呼ばれるイエスキリストの誕生を物語にした劇が行われます。それぞれの役に扮した子どもたちがワクワクしながら役を演じ切ります。「パントマイム」と呼ばれる劇もイギリスのクリスマス時期典型で、各市町村で公演されます。(ボッティング大田朋子)
オーストラリアの「クワイア」と「聖劇」
クリスマスのイベントの定番の一つがクワイア(choir)、つまり合唱です。曲目はおなじみのクリスマスソング。歌によっては振り付けもあったりして見ていてなごみます。
それとオーストラリアならではなのが、歌う人たちと観客の服装。ほとんどが半袖で、これだけ見てクリスマスだと思う人はほとんどいないでしょう。
もう一つの定番は「聖劇(ページェント)」。教会やキリスト教系の幼稚園では絶対にやります。説明はイギリスの項に書かれているので写真だけ貼っておきます。(柳沢有紀夫)
カナダ・オタワの「ヘルプサンタトイパレード」
1969年に始まり2016年で47回目を迎えたHelp Santa Toy Parade。オタワの消防士協会によるパレードで新品のオモチャや現金の寄付を募るために行われています。地元企業などの寄付も受付け、パレードは生バンドや企業のクリスマスデコレーションされた宣伝カー、消防自動車、そしてもちろん子供たちが一番会いたいサンタクロースも登場するもので、消防士たちは人々が持ってきたオモチャや現金を集めながら市内を歩きます。
この種のパレードは各地で行われているようで、チャリティー精神豊かな文化を象徴しているように見えます。
学校や地域のコミュニティーでも恵まれない人々にも素敵なクリスマスシーズンを過ごしてもらえるようにと人々に呼びかけ、ギフトカードや食料品、衣料品などの寄付を募り、それぞれの組織を通じて必要な人に届けられています。(バレンタ愛)
スウェーデンの「聖ルシア祭」
スウェーデンでは聖ルシア祭がクリスマスと並んで大きなイベントになっています。毎年12月13日に行われるこのイベントは聖ルシアをたたえるページェントで、美人コンテストにも似た方式で選ばれた聖女ルシアがあたまにろうそくをつけ、侍女を連れて歌を歌いながら行進します。町ごとに大きなイベントがあり、学校、職場などでも毎年行われるものです。(中妻美奈子)
子どもたち、かわいいですね。でも下の写真の中央の女の子、『八つ墓村』に見えてしまうのは私だけ?
さて、クリスマスといえば「聖なる夜」であるだけでなく、「プレゼント」の季節でもあります。「クリスマス商戦」なんていう言葉もありますよね。海外ではどうなのでしょうか?
フィリピン・マニラの「バスケット・ギフト」
バスケット入りクリスマス・ギフト。クリスマスの時期、会社の総務課やお店のオーナーは大変です。このお歳暮の様な形式の、バスケットに入った、パスタ、パスタ・ソース、球形のハム、チーズ、カクテル・フルーツの缶詰その他、を渡さない事には年が明けません。そのお陰でクリスマスの直前には会社という会社はバスケット・ギフトの山に埋もれるのでした。(Okada M. A.)
ⓒOkada M. A.
カナダ・オタワの「クリスマスマーケット」
カナダ歴史博物館では短い間ですが、クリスマスマーケットが開催されました。地元のお店やアーティストなどがお店を出し、たくさんの人で賑わいました。博物館の中と外には大きなクリスマスツリーが飾られ、点灯式も行われました。また国会議事堂や国立美術館などでもクリスマス時期は特別なライトアップで街を彩ります。(バレンタ愛)
オーストリアの「クリスマスマーケット」
オーストリアのクリスマスのイベントといえばクリスマスマーケット。各地でたくさんのクリスマスマーケットが開かれ、クリスマスの飾りやカード、雑貨、食べ物、飲み物などが売られています。クリスマス前1か月半ほど開催され、その時期は世界中からの観光客で溢れます。(バレンタ愛・元在住)
以上、世界のクリスマスのイベントでした。
【文:海外書き人クラブ 柳沢有紀夫】
(「海外在住ライターを使ってみたい」と思われている方。「海外在住ライターになりたいと思われている方。耳寄りな情報があります。ぜひこのページの下のほうまでご覧ください)
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