2018年4月6~8日に開催された第7回クリエイターEXPOに4回連続の出展をしてきました。そこで出会った方々から続々と具体的な仕事依頼が舞い込んでいててんてこ舞いなのですが、当日の興奮冷めやらぬうちに気づいたことを記しておき、次回以降出展を考えているクリエイター仲間のみなさんと共有したいと思います。
こんにちは。「海外書き人クラブ」そして「全日本書き人クラブ」お世話係の柳沢有紀夫です。両組織に関してはこの記事の最後のほうで紹介したいと思います。
最初に一つお知らせです。この記事以外にも3回目の出展のあと【クリエイターEXPO 3年連続出展者の12の本音】というものを書いているので、そちらもぜひご覧ください。どちらを先に読まれてだいじょうぶです。
では今回の出展で改めて気づいたポイントを挙げて行きましょう。
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ポイント1 ビラ配りに徹しない
出展者の中にはブースの前に立って、「どうぞ~」などと言いながら自分がつくったチラシを配ることに徹している方々も見かけました。「せっかく作ったチラシだから配りきらなきゃもったいない」とか「持って帰るのが重いのでできるだけ配りたい」いう気持ちはわからないでもないですが、いろいろな意味で得策でないと思います。
理由1 ビラ配りを避ける人が多数派で、むしろ逆効果
みなさんは街でビラを配られたら取るタイプですか? 取らないタイプですか?
私は花粉症持ちなのでポケットティッシュがついているビラだともらうこともしばしばですが、基本的には避けるタイプです(「開店記念セールで生ビール99円で~す」とかお得な情報を口頭で添えられれば、もらうこともあります)。
これは私だけではないと思います。「ビラを配られたらもらう」という人よりも「ビラ配りは避ける」という人のほうが世の中圧倒的に多いのではないでしょうか。
自分に注目してもらおうとビラを配っているのに、避けられては逆効果です。
もちろん逆に「ビラを無条件に受け取る人」もいます。だけどそういう人はあなたのチラシが欲しいわけではありません。「チラシは受け取るという性格」なだけです。手で持てないほどのチラシを読み返すこともないでしょうし、それらの運命は……たぶんゴミ箱直行です。
チラシは配布された数が重要なのではありません。受けとってくれた方の質が大切です。チラシの配布は数より質。あとからきちんと見直して連絡してくれる可能性が高い人に配りたいものです。
そうするにはどうしたらいいか。先ほど「開店記念セールで生ビール99円で~す」ではないですが、口頭で何かお得な情報を添えると少し効果があがります。私の場合だと「海外在住日本人ライターを動員して書籍などがつくれま~す」とか。
ただこれではまだ「ビラは無条件に受け取る性格の人」にも配ってしまう可能性があります。
これは今回の出展でようやく気づいたことですが、机に座ってパソコンをいじったりチラシを封筒に詰めたりといった作業をしながら同じことを口にしたほうが効果がある気がします。
大切なのは最初は相手の目を見ないこと。見られると条件反射的に避ける人も多いからです。何か作業をしながら……というかしているフリをしながらがいいです。
理由2 話しても意味がない人に座りこまれることがある
「ビラ配り」のもう一つ大きなマイナスポイントがこれです。
会場には仕事の発注先を探すのではなく、暇つぶしというか話し相手を探しに来ている人が結構います。そういう人と対応するのは……言い方は悪いですが「時間の無駄」ですよね、やっぱり。クリエイターEXPOでは高い出展料を払っているのですから。
でもあなたがビラ配りをしてしまうと、そういう人を「この人とは話してもいいんだな」という気分にさせます。あなたもビラを配ってしまった手前むげにしづらくなります。
あなたがきれいな女性だとしたら特に注意が必要です。私みたいなオッサンがきれいな女性と至近距離で、二人きりで話せる機会なんてそうそうありません。もちろんキャバクラとかに行けば可能ですが、かなりの出費が必要です。ところがクリエイターEXPOならタダで話せるのです。しかも仕事をくれる相手だと勘違いして、熱いまなざしまで向けてくれる……。「このチャンスを逃す手はない」と考える不届き者がいたとしても不思議ではありません。
話したくない相手に座りこまれるということは、逆にいえば話したい相手を取りのがしてしまう可能性もあるということです!
ポイント2 「声かけ」は展示をじっくり見ているときに
来場者は出展者のブースをチラチラ見ながら歩く人もいれば、端から無視している人もいます。で、「チラッ」と見ている人がいると「興味があるのかな」と思い、声をかけたくなるものですが、往々にして条件反射的に避けられて逆効果です。「ビラ配りをされると避ける」のと同じですね。「知らない人に声をかけられると警戒する」という人が多数派です。
ではこちらから声をかけずにひたすら待つのがいいかというと、そうでもありません。来場者の中には知らない人に声をかけるのが得意な人もいれば、そうでない人もいます。後者の場合、あなたの展示内容に興味を持ったのに、話しかけられず去ってしまうことがあるからです。
いちばんいいのは「話しかけようかどうしようか、相手が躊躇しているとき」かなと思います。このあたりのタイミングむずかしいですが、慣れればつかめると思います。
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(2019年3月08日追記)一つ大事なことを書き加えます。ビラ配りをしたり声掛けをしたりして無視されてもめげないでください。ここまでに書いたとおり「ビラをもらう気も話す気も満々」で来場するクライアントはそうはいません。「まあ行ってみて、いいクリエイターが見つかれば御の字かなあ」くらいのスタンスの方々がほとんどです。
たとえ何十人何百人に無視されたとしても、何人かのクライアントといい関係が築けたらあなたの出展は大成功なのです!
ポイント3 最終日の最後までチラシも名刺も切らすな
今回のクリエイターEXPOでは会期終了前に店じまいして帰ってしまっている人が散見されました。その隣のブースにいる人に聞いてみたら、「配るチラシがなくなっちゃったそうです」とのこと。
ううっ、なんともったいないことを! クリエイターEXPOは会期最終日の最後の2時間くらいが本当の勝負なのです。なぜならビッグクライアントは最終日終了間際に来ることも多いからです。
なぜ最終日である金曜日の夕方にビッグクライアントが増えるのか、考えれば簡単にわかることです。ビッグクライアントは忙しいものです。ところが有明にある国際展示場は、オフィスから遠いことがほとんど。往復で2時間かかるという人もザラだと思います。よって「オフィスから来て、またもどる」というのが時間的にできない人も多いのです。
そうなると「家から直行したあとオフィスに行く」か「オフィスから来てそのまま直帰」というパターンになりますよね。その中で「金曜日に直帰」を選ぶ人が多いのは、おそらく「仕事はたまっているけど、まあ土日にやればいいか」という意識が働くからだと思います。
というわけで、金曜日の夕方こそが大きなビジネスチャンス! チラシや名刺は絶対に最後まで切らさないようにしてください。印刷会社によっては木曜日の夜に頼んで翌朝届けてくれるところがあるようです。
ポイント4 最終日の最後まで片付けを始めるな
帰りの混雑に巻き込まれるのを避けたいからか、終了20分くらい前から片付けを開始する人もいますが、これも得策ではありません。「ビッグクライアントは最終日終了間際に来る」。これを忘れずに。
以上、【クリエイターEXPO出展4年目で気づいた4のポイント】でした。先ほども書いた通り、【クリエイターEXPO 3年連続出展者の12の本音】にも大切なポイントを書いたつもりなので、ぜひそちらも目を通してください。
これから初出展される方、これまでうまく行かなかったので次回はリベンジされたいという方。お互いがんばりましょう!
さて、日本国内在住のクリエイターのみなさん。私は「全日本書き人クラブ」のお世話係も務めています。これは「海外書き人クラブ」で成功した手法を用いて、クリエイターが力をあわせて仕事を想像しようという組織です。ご興味がある方はぜひ下記のサイトをご覧のうえ、ご連絡ください!
海外在住のクリエイターのみなさんはもちろん海外書き人クラブまで。
当日の様子をいくつか紹介しているので、海外書き人クラブのフェイスブックページもぜひご覧ください(4月4~6日の会期中にアップしたので、時間が経ってからこの記事をご覧の方はさかのぼってみてください)。
【文・海外書き人クラブお世話係 柳沢有紀夫】
≪追記≫
2019年4月3~5日に開催される第8回クリエイターEXPOでの、私の出展ブースが決まりました。
E3-17というところです。
接客中以外はおしゃべりできますので、ぜひ遊びに来てください。例年午前中、特に午前10時の開場間際は来客は少ないです。
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