スーパーマーケットは、その土地ならではのリアルな生活が垣間見える場所。フランス土産の選択肢も豊富です。今回はフランスのスーパーマーケットで購入できる、ばらまき用土産を、フランス・リヨン在住の海外書き人クラブ新会員・おおやまあずさがご紹介いたします。
1 フランス現地ブランドのお菓子
フランスのお菓子ブランドというと、ギンガムチェック柄の瓶ジャムで有名な「Bonne Maman(ボンヌママン)」がよく知られています。他にもフランス人の生活に根付いた現地ブランドがあるので要チェックです。
特に「LU(ルー)」や「Saint Michel(サン・ミシェル)」が手軽なブランドとして有名。バターの香り豊かなガレット(クッキー)やチョコレート入りの焼き菓子など、どれもおいしくてハズレがありません。フランスではこういったお菓子を、カフェオレと一緒に朝ごはんやおやつの時間に食べることが多いです。
パッケージも日本のものとは違った色使いで可愛いので、ジャケ買いしてもいいですね! 個包装の場合は基本的に、「●個×△袋」のような表記が載っているので参考にしてみてください。
私が特におすすめしたいのは、LUから販売されている、くまのかたちをしたプチケーキ「LULU L’ourson」シリーズ。個包装になっていて渡しやすいし、なんといってもかたちがかわいい! ぜひ探してみてください。
2 おつまみスナック
フランスでは友人や家族たちと夕食前に軽く一杯(いや、もっと?)しながらおしゃべりする「Apéro(アペロ)」という習慣があります。
そのときに欠かせないのがナッツやスナック、オリーブなどのおつまみ。スーパーでもいろいろな種類のものが売られています。
ナッツだと特に塩味のピーナッツ「Cacahuète(カカウェット)」が定番。ちなみにこのピーナッツとコーンを使ったサクサクスナック「Soufflé cacahuète(スフレカカウェット)」も軽めの食感で手が止まらなくなりますよ。
カシューナッツやピスタチオなどの他のナッツも、ローズマリー×胡椒味、トマトハーブ味など、日本ではなかなかない味付けのものが見つかります。
スナックもフランスならではの品揃え。ロックフォールやコンテなど、違った風味のチーズを使ったひとくちスナックは、ワインのお供にぴったりです。お酒好きな方へのお土産にいかがでしょう?
3 ハーブティーなどのお茶
フランスのリラックスタイムに欠かせないのが「Tisane(チザン)」と呼ばれるハーブティー。スーパーでも日本ではなかなかお目にかかれない種類のものがたくさん並んでいます。
「タイム×ローズマリー×ラベンダー」といったように数種類のハーブがブレンドされ、それがそのまま商品名になっているものもあれば、食後や眠る前、ダイエット、デトックスなどシーンや効能で選べるものもあります。(私はよく脂肪燃焼のハーブティーを飲んでいます!)
緑茶「Thé vert(テ・ベー)」をベースにしたお茶も人気です。緑茶といっても日本のそれよりも比較的苦味や渋みが少なくさっぱりとしたもの。ジャスミンやミント、フルーツの風味がブレンドされたものもあるので、こちらもぜひ試してみてください。
加えて、紅茶「Thé noir(テ・ノアー)」でもフランスでしか買えないものがあるんです。それは「Russian Earl Grey(ロシアンアールグレイ)」と呼ばれる、ベルガモットなど柑橘系の風味が加わったアールグレイティー。これもフランス土産にぴったりですね!
個包装のティーバッグが箱詰めされているタイプが多いので、軽くて小さくて渡しやすいのもおすすめポイントです。
4 フルーツコンポート
ジャムやハチミツに加えておすすめしたいのが、フルーツのコンポート。果物を水や砂糖水と一緒に煮たものを、フランスではピューレ状にして売っています。
りんごを使ったコンポートが一番ベーシック。加えて、りんご×バナナ、りんご×フランボワーズなど複数のフルーツを組み合わせたものや、りんごの代わりに洋梨がベースになったものもあります。
ヨーグルトやプリンのようにプラスチック容器が4つ繋がった状態で売られておりスプーンで食べるタイプと、蓋つきパウチでチューっと吸って食べるタイプで売られています。前者のほうが味の種類が多い印象ですが、ばらまき土産として渡しやすいのは後者。(ばらまきには難しいですが、大容量の瓶入りタイプも売っています!)
フランスの人たちは、子供の頃からこのコンポートを離乳食やおやつ、食後の軽めのデザートとして食べています。フルーツの自然な甘みがおいしくてヘルシーなので、健康を気にする方やお子さんがいる方へのお土産にもいいですね!
ちなみに筆者のお気に入りは、りんご×栗のコンポート。シンプルな素材だけれど、もはやスイーツ! 秋冬に食べたくなる味です。
5 固形石鹸
フランス土産として南仏・マルセイユの石鹸も有名どころ。マルセイユに行く時間がなくても大丈夫! 一般的なフランス国内のスーパーにある固形石鹸のバリエーションも侮れません。
ボディ&ヘアケア商品を扱うフランスのブランド「Le Petit Marseillais(ル・プチ・マルセイエ)」の固形石鹸も、香りが良く洗い上がりもなめらかでおすすめの一品。スーパーだと4つセットになったパックなどもあり、中身も個包装になっているため、複数人に渡すことが可能です。
石鹸として使うのはもちろん、洋服タンスに入れて香りを楽しむこともできます。石鹸は食品と違って期限を気にする必要がないので、渡すのがちょっと先になっても問題ないところもいいですね。
6 エコバッグ
日本よりもだいぶ前からエコバッグでのお買い物が浸透しているフランスでは、各スーパーマーケットでエコバッグが購入できます。日常生活で使えるエコバッグはお土産にもおすすめ。
しっかりとしたキャンバス生地にやわらかくてたたみやすいコットン生地、濡れてもOKなナイロン生地など素材も色々。サイズや作りも、ひとりのお買い物に便利な小さめトートバッグタイプ、週末に家族で買いだめする際に便利な特大マチ付きタイプなど、スーパーごとに扱っているものが違います。デザインや色使いも違うので、数店舗見てみて、お気に入りを探してみては?
7 地域の名産品
その土地の名産品もスーパーで手に入ります。観光名所で買うよりもお得に買えちゃうことも!
例えば筆者の住んでいるリヨンでは、赤いプラリネを使ったお菓子やブリオッシュが有名ですが、スーパーにも売っています。プロバンスだったらカリソンという焼き菓子、トゥールーズだったらすみれのキャンディーなどの名産品を、有名店ではなくスーパーでさくっと購入するのも手です。大型スーパーだと、ポストカードや雑貨系のお土産を扱っている可能性も高いので、一緒にお買い物してもいいですね。
他にもフランスに何度も訪れている場合には、その近くの土地で作られたワイン・ビールやはちみつ、フルーツジュースなども特別感があっていいですね。特にオーガニックスーパーに行くと、その土地で作られたプロダクト「Produits locaux(プロデュイ・ロコ)」が多く扱われています。
こちらで紹介してきた以外にも、スーパーで手に入るお土産はまだいろいろとあります。旅行の際にはぜひスーパーに立ち寄って、フランスならではの品物を探してみてくださいね。
(文・写真 おおやまあずさ)