食肉といえば、一般的には牛、豚、鶏以外。でも日本でも猪や鹿をいただくように、海外でも様々な動物の肉が食べられているはず。海外書き人クラブの会員とともに調べた第3弾は、アジア・アフリカ・オセアニア編です!
こんにちは。海外書き人クラブお世話係の柳沢有紀夫です。
- ※以前、別の記事で取りあげた「馬」「犬」「ウサギ」「カエル」「ヘビ」「昆虫食」はここでは含みません。
- ※便宜上「ジビエ」と書きましたが狩猟で得られた肉だけでなく、家畜なども含みます。
- ※透かしのない写真は「pixabay」から借りたものです。
では早速、「4本足のものは机と椅子以外すべて食べる」と言われることもあるあの国から行ってみましょう!
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中国
きりがありませんが……なんでも食べると思います。地域、年代、収入により異なります。
よく聞く「クマの掌」は、材料費1本数万円。高級食材ではありますが、中華は数人で食べるものなので挑戦しやすいです。というわけで食べようと思えば、今の中国の経済力では中間階層にも手が届くものですが、私自身は出会ったことがありません。
「猿の脳みそ」は、現在の中国で料理として出すと、10年以内の禁固刑で罰せられます。残酷だからではなく、感染症の危険(クロイツフェルト・ヤコブ病)のためです。
猫も犬も食べますが、これは飼育、野良両方です。
最近は、私も中国に影響されて、動物園に行っても「この動物食べるなら、煮込みかな」などと考えるようになってきました。
広州には上記の食材を生きたまま扱う動物市場がありますので、一度行ってみたいと思います。
(中国在住ライター(広州) 上沢聡子)
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ネコかあ……。そういえば「犬肉」や「馬肉」がどの国々で食べられているのか、この「世界のコトなら」でも調査しましたが、「猫」は取り上げていないですね。というか端からないと思い込んでいました。
カンボジア
本来の意味の「狩猟によって捕獲された野生鳥獣」に該当するかどうかわかりませんが、ヤギを食べます。ヤギ鍋に仕立てたり、ヤギの焼き肉にしたりするそう。わたしは以前、沖縄でヤギを食べて匂いに苦手意識があり、まだ挑戦していません。
ほかにワニも食べます。
このあいだ市場で見かけた爬虫類がそうではないかと思うのですが、売り手のおばさんが嫌がるのでアップの写真が撮れませんでした。子ワニを育てて卵を食べたり、食肉用に売ったりするそうです。
(カンボジア長期滞在中ライター 森純)
タイ
「森の料理」というそうですが、イノシシ、スイロク(水鹿)、リスなど。
唐辛子やハーブを使ったペーストでカレーにしたり、スープにしたりするそうです。
タイでは鶏肉や豚肉、魚などの炭火焼き屋台があります。一度、鶏肉のつもりで、もっと小型の鳥(ウズラ?)の炭火焼きを買ってしまったことがあります。
ほかに、亀や
カブトガニ
などもよく見かける食材です。
(タイ在住ライター(元) 森純)
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カブトガニ、器にもなってますね。
マレーシア
「犠牲祭」というイスラムの祝祭ではヤギや牛を屠ります。
また、華人には猪を好む人もいて、「ナシルマ」(ココナッツミルクで炊いたごはん)やスープ、カレーにして食べるそうです。
ほかに、祝祭の機会に鹿肉を食べることも。自然が豊かで森の多いボルネオ島にあるサバ州、サラワク州では狩猟肉も豊富で、ヒゲブタ、イノシシ、スイロク(水鹿)、ナキジカ、マメジカ、リス、フルーツコウモリ、
オオトカゲなど。
丸焼きにして食べることが多いようです。
一方で、食肉を目的とする違法な動物取引がしばしば摘発されています。中国には「珍しい動物を食べると精力がつく」という考えがあるそうで、増え続けている中国人旅行者の要望に応えて、センザンコウ、亀、猿、オランウータン、
イノシシなどの肉を秘密裏に提供する飲食店もあると環境保護団体が指摘しています。
(マレーシア在住ライター 森純)
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そういえば「体長10メートル近い巨大ニシキヘビが村に出現して、村人たちは大騒ぎ。大喜びで捕まえて食べた」って話をどこかで聞きましたが……あれもボルネオだったかも。
インドネシア
鴨料理はごく一般的で、専門店もあるほど人気です。
ナマズも一般的な食堂にあります。
トカゲ、コウモリについては、一般的かどうかは不明です。
また、アヒルとのその卵。卵を塩漬けで発酵したものが普通の卵と並んで売られています。ピータンに似ています。
一方で、インドネシアには、宗教に関わらず、ゴレン(揚げる、炒める)という調理法があり、ニワトリや鴨、アヒル、ナマズなどの食材をシンプルに丸揚げします。
(インドネシア在住ライター(元) さいとうかずみ)
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ナマズは素材的には全然問題ないですが……丸揚げの姿で出されると抵抗感がありますね。
モルディブ
七面鳥、サギ、ヤギ。そして法律では禁止されているが「カメの卵」。
(モルディブ在住ライター 重谷泰奈)
次にアフリカに飛びます。
モロッコ
普段の料理には出てこないごちそうとして鳩を食べます。お腹に詰め物をした丸焼きにするほか、パスティラというパイのような料理に使われます。
(モロッコ在住ライター(元) 宮本薫)
そして最後に南洋・オセアニアです。
グアム
頻繁には食べないしスーパーにも売られてないが、Fiesta(村祭り)や結婚式などで見かける野生の食材(?)で作る「度胸試し的メニュー」にこんなものがあります。
Coconut Crab(ヤシガニ)。酒蒸し、ココナッツミルク煮など。
Balut Egg(孵化する前のアヒルのひなが入ったゆで卵)。そのまま食べます。この画像はちょっとショッキングなので、本文最後にお知らせする「閲覧注意画像集」のページに格納します。
Fanihi=Mariana Fruit Bat(マリアナおおこうもり)。スパイスまたはココナッツミルク煮込み。この画像はちょっとショッキングなので、本文最後にお知らせする「閲覧注意画像集」のページに格納します。
Kelaguen Binadu=Deer Kelaguen(鹿肉ケラグェン)。生ココナッツなどで味付けした前菜。
(グアム在住ライター 陣内真佐子)
オーストラリア
数年前から「カンガルー肉」がスーパーでも普通に売られるようになりました。
ビーフなどよりも低コレステロールで健康にいいらしいですが……食べているという人は聞いたことがありません。
とはいえ、観光地のレストランでは主に外国からの観光客向けに「度胸試し的メニュー」で、「カンガルー肉、クロコダイル肉、エミュー肉のステーキ3点盛り」といった一品はあります。
エミューはダチョウに次ぎ世界で二番目に大きな鳥で、形もそっくりです。
味わいですが、カンガルーはビーフの赤身肉、クロコダイル(ワニ)肉はなぜか鶏肉、そしてエミューはなぜか鶏肉ではなくビーフの赤身肉とか鹿肉みたいな感じです。
(オーストラリア在住ライター 柳沢有紀夫)
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