みなさんはドイツのお土産といえば何を思い浮かべますか? ビールやバームクーヘン?? いえいえ、ビールのように重くなく、バームクーヘンのようにケーキ屋さんやデパートに行かなければいけないものもなく、どこにでもあるスーパーやドラッグストアで、しかもお手頃プライスで買えちゃう品々があるんです。ドイツ在住海外書き人クラブ会員の大越理恵が、何度も失敗土産を重ね、「また買ってきて!」とリクエストされるようになったドイツ土産をご紹介します!
1 チョコレート
チョコレートはベルギーやフランスでしょ!と思われがちですが、ドイツのチョコレートは生産量や輸出量ともに世界トップレベルで、さまざまなブランドのチョコレートが売り場を賑わせているのです。
100年以上の歴史を持つスイートな「milka(ミルカ)」も捨て難いけど、筆者イチオシは「Ritter SPORT(リッター・シュポルト)」というブランド。味のおいしさはもちろん、板チョコには珍しいスクエアタイプで、カラフルなパッケージ、期間限定含め常時30種前後そろうというバラエティーの豊かさがなんとも魅力。お好きな味わいをチョイスするもよし、カカオに特化した「KAKAO KLASSE」、ナッツを存分に味わえる「NUSS KLASSE」、牛乳不使用の「ビーガン」シリーズなどから選ぶもよし、たくさん買って、仲間と分けっこするのも楽しそう。
2 ブレーツェル類
ドイツ発祥の「Brezel(ブレーツェル)」は、パンが有名だけど、スナック菓子としても販売されています。気軽なワインバーやホームパーティーなどでお酒のお供に出されるほか、子どものおやつとしても大人気。そんなドイツの定番アイテムなら、お土産にもってこい!
オーソドックスな塩味、ゴマつきタイプは、そのまま食べてもいいし、まさにお酒のアテにぴったりなので、チーズと一緒に盛り合わせてオードブルにしても素敵。見た目は違うけど、ブレーツェルのお仲間と言えるのが「Salzstangen(ザルツシュタンゲン)」。直訳すると”塩の棒”というネーミングのこちらも、ブレーツェルのような素朴な味わいで、老若男女から愛されています。
またチョコレートがけのブレーツェルは、お土産にしたところ子どもたちに大ヒット! ブレーツェルの塩けとチョコの甘さが絶妙なバランスで、意外にも手が止まらなくなります。
3 健康系お菓子
10年以上前、筆者がドイツに移り住んでみて驚いたのが健康素材を使った食品が多いこと。オーツ麦(Hafer/ハーファー)、スペルト小麦(Dinkel/ディンケル)、全粒粉(Vollkorn/フォルコン)などが使われており、子どもに安心して与えることができるだけでなく、普通に大人もおいしくいただけるのに感動。一時帰国の際に持ち帰ると、家族や友達みんな何の抵抗もなくハマり、以来お土産の定番となりました。
写真は左上からドイツの由緒あるビスケット「LEIBNIZ(ライプニッツ)」の全粒粉バージョン、オーツ麦フレークが40%も入ったクッキー、ドイツで定番のラスク、「Zwieback(ツヴィーバック)」のチョコレートがけ。Zwiebackは健康素材は使われていないけれど、チョコなしノーマルタイプは、病気で食欲のないときに絶対勧められるお約束のスナックなので、健康系ということで!
4 スパイスミックス
料理やケーキに、日常様々なスパイスを用いるドイツ。ハーブ単体や複数をミックスしたものなど多彩に揃う中、パッケージに惹かれて購入したのが「Just Spices(ジャスト・スパイシス)」社のスパイスミックスシリーズ!
こちらは2012年、ドルトムントの学生3人によって設立された新興企業で、世界のあちこちでスパイスを探し本格的なブレンド法を模索。2014年に写真のジャーマンポテト用にはじまり、スクランブルエッグ用、ミューズリー用などのスパイスミックスを発売し、2018年にはパスタやカレー、サラダなどスパイスパウダーシリーズも投入され、簡単に本格的な味わいにできると話題を呼んでいます。基本、振りかけたり混ぜたりするだけなのでドイツ語が読めなくても意外とできちゃいますよ。
5 お茶
ちょっとした病気に、喉がイガイガしたときに、すっきりした目覚めのために……とドイツでは体調やシチュエーションに合わせ、よくお茶を飲む習慣があります。そのため各ブランドからハーブティーやフルーツティーなどたくさんの種類が出されているので、贈りたい相手ごとに種類かぶらず選ぶことができます。
老舗ブランドから選ぶなら「Messmer(メスマー)」や「Teekanne(テーカンネ)」。もしくは日本語の「やさしい」からネーミングされた「Yasashi」を逆輸入(!?)したり、ドイツの絵本作家ヤノッシュのキャラクターが描かれたシリーズなど、パッケージの見た目ですでに癒されそうなものをジャケ買いしたり! どのブランドでもハズレがないからお土産にオススメです。
6 エコバッグ
いまや旅の土産の王道とも言えるエコバッグ、ここドイツもしかりです。スーパーやドラッグストア、グミショップ、デリカテッセン、本屋さん、パン屋さん、あらゆるお店で「ならでは」のエコバッグと出会えるので訪れた先々でチェックしてみてくださいね。地名入りだとレア感があって尚よし!
7 歯磨き粉
海外の歯磨き粉ってなぜか気になりませんか? 国やブランドごとにわりとだ味や爽やかさが違うので、筆者はよく旅先で買うのですが、ドイツなら、歯医者さんから推奨される「elmex」ブランドをセレクトしてみては? 写真はビタミンAを配合した朝用、アミンフッ素を配合した夜用、2タイプの歯磨き粉をセットにしたもの。朝と夜それぞれの口内環境に適した歯磨き粉を使うことで、効果的に歯をキレイにしてくれます。
5ユーロ代以下のドイツ土産、いかがでしたでしょうか。今回7選としましたが、パンに合わせたいスプレッド、若者に爆売れした髪がツヤツヤになるトリートメント、お手軽ビタミンタブレットなど、泣く泣く落とした品々をまた別の機会で紹介させてくださいね。
(文・写真 大越理恵)