突然ですが、あなたは「気温42度」を体験したこと、ありますか?
こんにちは。海外書き人クラブ所属、オーストラリア在住ライターの柳沢有紀夫です。今日は「エアコンに頼らないオーストラリア流熱波対策」をお伝えします。
じつは本日、私の家から最も近いブリスベンのアーチャーフィールド観測所の予想最高気温が42度。
はい、いちばん左の欄ですね。ちなみに12時半の時点では……。
39.6度。体感気温は43.2度。さきほどちょっと外に出てみたら、日影だというのに暑さで肌が痛かったです。
今年の夏(南半球なので正確には昨年の12月から今年の2月ですが)は以上に暑くて、昨日も予想最高気温38度だったのですが、とうとうここまでくるとは……。
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ちなみに日本記録を調べてみると……気象庁が「歴代全国ランキング」というのを発表していました。「最高気温」だけでなく「最低気温」「最大降水量」「最大風速」「最深積雪」などのデータもあって、地味だけど面白いサイトです。気象庁、いい仕事しています。
そこに載っている日本歴代最高気温は、2013年8月12日に高知県江川崎で記録された「41.0度」。そういえば「逆手にとって『日本一暑い場所』として町おこし」といったニュースを見たような気がしますね。
さて、オーストラリアのブリスベン。沖縄同様、亜熱帯に位置していますが、エアコンがない家も結構あります。というのは金銭的な理由ではなく、それほど暑くならない(ならなかった?)からです。
じつは沖縄も同じで、さきほどの気象庁の「最高気温」のデータでは、同率19位(39.9度)までに一つも入っていないのです。
そんなエアコンがない家で、人々はどうやってこの猛暑をしのぐのか。「生活の知恵」としてご参考になれば幸いです。もちろんエアコンがある家でも使えます。そしてエアコンがあればちゃんと使いましょう。
ただ……猛暑時は嵐などで停電になりエアコンどころか扇風機すら使えなくなる危険がありますから、これらの方法は覚えておいて損はないと思います。
1 東の窓を外の外に遮蔽物を貼り付ける
つまり朝日を遮断して、朝っぱらから室内を暑くするのを防ぐという考え方です。朝の光はほぼ水平に入ってくるので、その分部屋が暑くなりやすいんですね。「西日が暑い」のと同じです。逆に言えば昼近くになれば太陽の角度は高くなるので、窓際はまだしも「室内全体に陽射しが入り込む」ということはなくなります。
さて、その遮蔽物。強風が予想される場合は台風のときのように「べニアを釘で打ちつける」といった大掛かりな対策が必要になりますが、風がそれほどでもないときは下の写真のように新聞紙を二枚くらい重ねて窓の外側に貼るだけでもかなり効果があります。これは2階のバルコニーに出るための観音開きのガラス窓です。
重要なのは窓の「内側」ではなく「外側」に貼ること。「内側」でもカーテンやブラインド同様、まったく効果がないわけではないのですが、新聞(やカーテン、ブラインド)自体が朝日の熱を吸収して、それが室内に放出されます。でも「外側」に貼っていれば、吸収された熱は室外で放出されるので、室内に影響を与えることはないのです。
それと剝がすときのことを考えて、ドラフティングテープを用いて、端っこはこんな風に折り曲げておくのがおすすめです。
ちなみに中から見るとこんな感じです。なんか籠城しているみたいで、あまり見栄えがいいものではないですが……。
※百均などに売っている断熱シート(広げると畳一畳くらいの大きさになる銀色のシート)だと、さらに断熱効果が高く見栄えもいいです。私も新聞紙から断熱シートに変えました。
2 水風呂に入る
お湯ではなく水シャワーで体を冷やすもの効果的。その際もすぐに体をタオルで拭いてしまうのではなく、しばらくそのままにしておくと「気化熱」でさらに涼しくなります。
ただもっと効果的なのは水に浸かること。「そんなこと言われてもウチにプールなんてないよ~」という声が聞こえてきそうですが、「水風呂」でいいんです!
頭部も意外と熱くなっているので、ときおり髪の毛も濡らしながら10~20分入るだけでかなり涼しくなるはずです。
※水風呂に入れないときは、氷嚢やアイスノンなどで「首やわきの下、太もものつけねを冷やす」のも効果的。はい、「熱中症になったときの応急処置を事前に行う」という方法です。
3 ショッピングセンターに逃げ込む
結構、使われているのはこの手。エアコンが効いている場所ならどこでもOKなのですが、銀行にずっといれば「銀行強盗の下見か」と疑われそうだし、ファーストフードでもあまり居座ると店に嫌な顔をされそうだし……。その点、お店が多いショッピングセンターなら長居していても平気です。以前、猛暑の日に行ったときには、空いているベンチがないので床に直接座り込んでいる人たちが結構いました。
特に今日は日曜日なので、「家族総出でショッピングセンター」というパターンも多そう。朝方から出かけないと、駐車場に入るだけでも大変かもしれません。
以上、「エアコンだけに頼らないオーストラリア流熱波対策」でした。あっ、水分補給もお忘れなく!
【文:海外書き人クラブ 柳沢有紀夫】
(「海外在住ライターを使ってみたい」と思われている方。「海外在住ライターになりたいと思われている方。耳寄りな情報があります。ぜひこのページの下のほうまでご覧ください)
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