「外国人にも勧めたい日本の○○」シリーズ。第3弾は「温泉」です。
こんにちは。海外書き人クラブお世話係の柳沢有紀夫です。
日本の温泉、海外の人たちにも人気です。「onsen」という言葉もそのまま旅行記事のタイトルなどに使われるくらいですから。温泉とか露天風呂の風情とか「裸のつきあい」という日本文化が、外国人にもわかってもらえてうれしいですね。
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さて、今回もすべてライターたちが実際に訪れて、「ここは!」とお勧めしたくなった場所のみを、北の地方から順に紹介。というわけで「ベスト8」と書きましたが、順位をつけているわけではありません。「今回紹介するすべてがベスト」だと思います。
1 吹上温泉保養センター白銀荘(北海道・空知郡)
白銀の世界のなか、家族みんなで露天風呂につかることができる温泉が十勝岳の山奥にあります。吹上温泉の中に宿はいくつかありますが、家族におすすめなのは「白銀荘」の温泉。温泉ってどうしてもお父さんと息子、お母さんと娘で分かれてしまって一緒に入ることはできませんよね。でもここには水着を着て入る大きな混浴露天風呂があるので、家族みんなで入ってゆっくり楽しむことができるのです。
冬はマイナス10~20度の世界、湯船に入るまでは凍りそうになりますが、お湯につかりながら、雪だるまを丸めたり、雪景色を眺めているとあっという間に数時間がたってしまいます。天然のお湯が沸き出ているのでお肌もすべすべ。
「温泉は体験してみたいけれど、裸になって入るのは抵抗がある」という外国人にとっても最適ですね。
ちなみに男女別の露天風呂や内湯では水着は不要なので、「やっぱりお風呂はすっぽんんぽん」という人たちも楽しめます。
夏は十勝岳のハイキングの後立ち寄ったり、隣接しているキャンプ場にテントをはったり、白銀荘の宿泊施設で泊まることこともできます。
- りんみゆき(香港在住)
吹上温泉保養センター白銀荘(北海道・空知郡)
- 北海道空知郡上富良野町吹上温泉
- http://www.navi-kita.net/shisetsu/hakugin/
2 川治温泉「薬師の湯」の混浴露天風呂(栃木県・日光市)
日光市が運営する川治温泉の混浴の共同風呂。オススメしていいのかなあと少々疑問を持ちながらも、やっぱりエイヤッと気合で紹介することにしました。
というのは、ここ、川の対岸や近くにかかる橋から丸見えなんですね。脱衣所も含めて。上の写真の左側の屋根が露天風呂、真ん中が内湯、右側が脱衣所です。ちなみにすごい望遠レンズを使った撮影ではなく、普通のコンパクトカメラで撮った写真です。つまり肉眼でもこのくらいの見え方なんです。
内湯です。
脱衣所です。
そしてここが露天風呂。
10メートルくらい離れている対岸からならまだしも、橋からは至近距離!
この日は写真のように補修作業をしている方以外に、観光客が何人も通りました。
無色透明なので、お湯の中に入っても丸見えです、たぶん。「たぶん」というのは、1泊2日の滞在中、ここに入っている人を見たことがないからです。まあ、この開放感(?)、「混浴は恥ずかしい」というレベルを完全に超えてますよね。「丸見え」ですから。何度も書きますが……。
ちなみにこの写真は誰も入っていないときに撮影させてもらいました。
この「薬師の湯」には男女別の内湯もあります。
実際にお湯に入るのはこっちにして、「丸見え混浴露天風呂ってどんな感じだろう」と見てみるだけでもいいかと思います。
- ユッキー(オーストラリア在住)
川治温泉「薬師の湯」
3 白いにごり湯の温泉
日本への旅行のパンフレットなどは、「白いにごり湯の温泉」の写真もよく使われます。それを見て、「こんなところに行きたい」と夢見ている外国人の方も多いはず。
そんな白いにごり湯(乳白色とか緑白色)の温泉は、関東だと那須や塩原、日光湯元や中禅寺湖、箱根や伊豆あたりにあるようですが、同じ温泉地でも宿によって無色透明なことも。というわけで、事前にウェブサイトなどで確認が必要です。
さて、そんな白いにごり湯の一例として、以前那須岳登山(参考記事)のときベースキャンプ的に使った「那須高雄温泉 おおるり山荘(栃木県・那須郡)」を紹介します。
岩風呂に湯の花がこびりつく、真っ白な硫黄泉です。しかも毎分1000リットルというものすごい湯量です。
高い柵で囲われておらず、ずっと遠くまで見渡せる露天風呂があるのも魅力でしょう。
やっぱり「にごり湯」×「露天風呂」は最高のタッグですね。
また、「豪華」とは対極の内容ですが、食事はバイキング形式。せっかくの贅を尽くした日本の旅館の食事も、慣れていない外国人だと「全然食べられなかった」という残念な結果になることもあるかと思います。バイキングだとその点、「食べられるものを食べればいい」から安心ですね。ただし料理はほとんどが和食。「パン」すらなかったように思います。
新宿などからホテルまでのバスも安価で提供されている(ただし途中で乗り換えがあります)ので、「とにかく安く、白いにごり湯の露天風呂を体験したい」という方にはオススメです!
- ユッキー(オーストラリア在住)
那須高雄温泉 おおるり山荘
- 栃木県那須郡那須町湯本212-486
- http://www.ohruri.com/nasu_oorurisansou.html
4 戸越銀座温泉(東京都・品川区)
遠くに行かなくても東京23区内で入れる温泉。温泉でも「銭湯」なので、銭湯料金で入れます(この原稿執筆時は大人460円)。
しかもここはお湯が「黒湯」です。黒湯というのはまさに黒いお湯。コーヒーとかそんな感じの色です。「トウキョウで黒いお湯のオンセンに入った」と喜んでくれること間違いなし!
住宅街の中にあるので「景色」は楽しめませんが、吹き抜けになっている「露天風呂」もあります。
最寄り駅である都営浅草線の戸越駅または東急池上線の戸越銀座駅まで連なる「戸越銀座商店街」も風情があって楽しんでもらえると思います。 →参照記事はこちら
- ユッキー(オーストラリア在住)
戸越銀座温泉
- 東京都品川区戸越2-1-6
- http://togoshiginzaonsen.com/
5 武蔵小山温泉 清水湯(東京都・品川区)
こちらも「戸越銀座温泉」同様に、23区内にある銭湯。当然ここも普通の銭湯料金で入れます。
「黒湯」だけでなく「黄金の湯」という2つのにごり湯の温泉が出ています。つまり泉質が異なるにごり湯のダブルパンチです。
ここも住宅街の中にあるので「景色」は楽しめませんが、吹き抜けになっている「露天風呂」があります。
帰り道に「武蔵小山商店街」に足を延ばすのもオススメ。アーケードのある昔ながらの商店街ですが、寂れた感じはまったくなし! テレビの情報番組などでもよく紹介されます。 →参照記事はこちら
- ユッキー(オーストラリア在住)
武蔵小山温泉 清水湯
- 東京都品川区小山3-9-1
- http://www.shimizuyu.com/
6 ほったらかし温泉(山梨県・山梨市)
営業時間は日の出の1時間前から22時(日の出の時刻に合わせてオープン時間が変わります)の日帰り温泉。
「あっちの湯・こっちの湯」という一風変わったネーミングの二か所のお風呂からは富士山と甲府盆地が高台から見渡せ、日本を代表する富士山と朝日を眺めながら温泉に浸かれるという贅沢な時間を過ごせます。夜には満天の星空と夜景を楽しむのもまた違う楽しみ方です。
こちらの日帰り温泉へ朝行く際は是非朝食は我慢して来てください!
入浴施設の外に「気まぐれ屋」という軽食やさんがあり、白いご飯に山の幸たっぷりのお味噌汁、生卵に納豆とおしんこという究極にシンプルな「朝ごはんセット」を食べられます! 木造の建屋が並ぶキャンプ場のような施設で、野外で頂ける朝食程美味しいものはありません!
外国人観光客の中には宿泊費は安く抑えようという方針の人が比較的多く、民泊などを利用している人も近年では増えています。日本を訪れたら一度は体験して欲しい温泉ですが、最高の条件で入れる日帰り温泉はなかなか探すのが大変です。
ここは「富士山・ご来光・the日本の朝食」が楽しめる最高の場所です!
是非関東屈指の絶景日帰り温泉を体験してください!
- 小松麻美(スペイン・バルセロナ在住)
ほったらかし温泉
- 山梨県山梨市矢坪1669-18
- http://www.hottarakashi-onsen.com/
7 はわい温泉(鳥取県・湯梨浜町)
現在近隣の町と合併し、羽合(はわい)町から湯梨浜町(ゆりはま)町になっていますが、ここは「はわい温泉」と呼ばれる温泉地で、“はわい”の名を引っ掛けて『日本のハワイ』を謳っています。そのため夏場はクールビズと称して、町役場の人々がアロハシャツを着ていたり、ハワイフェスティバルが行われたりと、よく分からない空間になっています。実際、湯梨浜町と米国ハワイ州は姉妹都市なのだそう。
更にユニークなのは、この羽合温泉のバス停にはベンチに足湯がついており、バスを待っている間に足湯を楽しむことができること。ただ1日数本しかないバスを乗り過ごすと、次のバスが来るまでに足がふやけるほど足湯をする羽目になるかもしれないので、ご注意ください。
温泉だけではなく、梨の産地であったり、美しい砂浜があったり、温泉以上に温かい地元の人々などとの交流も楽しいので、それも含めておススメです。
- 小島瑞生(スイス在住)
はわい温泉(湯梨浜町観光協会)
- 鳥取県東伯郡湯梨浜町大字はわい温泉5−22
- https://www.yurihama-kankou.jp/
8 有馬温泉(兵庫県・神戸市)
大阪の近場の温泉と言ってすぐに名前が挙がるのは、この有馬温泉でしょう。
金泉と銀泉の2種類。特に金泉が赤銅色のにごり湯で、珍しい体験と言えるのではないでしょうか。「泥に入っているみたい」とつっこまれる可能性はありますが、「これが温泉情緒」としたり顔で返せばいいかと思います。
銀泉のほうは無色透明な湯です。
無料の足湯もあります。これが金泉ですね。
石畳の温泉街のそぞろ歩きもまた楽しいもの。それから石段がかなりありますが、有馬温泉神社からの景色もなかなかのものです。
大阪からのアクセスは高速バスの「有馬エクスプレス」というのが所要約1時間と早いのですが、神戸電鉄有馬線を用いるのも途中から、車窓からの景色に風情があってオススメです。
- ユッキー(オーストラリア在住)
有馬温泉観光協会
- 兵庫県神戸市北区有馬町790番地3
- http://www.arima-onsen.com/access.html
今回紹介した温泉も、そのほかのところも、それぞれ別の良さがありますよね。ぜひ外国人のみなさんにも日本の風情を味わっていただきたいものです。
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- 発表! 外国人にも勧めたい日本の神社仏閣ベスト18
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- 発表! 外国人にも勧めたい日本の絶景ベスト8
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- 発表! 外国人にも勧めたい日本の動物園・水族館ベスト13
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【文・海外書き人クラブ】
(「海外在住ライターを使ってみたい」と思われている方。「海外在住ライターになりたいと思われている方。耳寄りな情報があります。ぜひこのページの下のほうまでご覧ください)
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