(『死語辞典』が1990年代に流行った「バカップル」の意味を解説します)
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「バカ+カップル」。つまり「バカなカップル」のこと。タレントの羽賀研二さんと梅宮アンナさんが、そういう状態だったことからつけられた。
ついでに書くと、梅宮アンナさんのお父さんである梅宮辰夫さんから交際に関して苦言を呈され続けた羽賀研二さんが、「誠意をもって」「誠意を示し」など、「誠意」という単語を連発したところまではいいが、調子にのって桃太郎のような格好で「誠意大将軍」(「征夷大将軍」のダジャレね)と書かれたノボリを手にして現れたものだから、完全に火に油を注ぐ状態になった。……火を見るよりも明らかだろ、お父さんの逆鱗に触れるの!
あの恰好をみたとき、私は羽賀さんにいたく同情した。「『それはマズいからやめろ』と必死になって止めてくれる人が、まわりにいないんだなあ」と。
しかしよくよく考えると、「死語辞典はいいにしてもこういうバカな話を書くのはマズいからやめろ」と止めてくれる人も、私のまわりにいないわけで……。
いずれにせよ、その後、まわりの目を気にせずにひと前でイチャイチャするカップルのことを「バカップル」と呼ぶようになった。羽賀さんと梅宮さんは美男美女だったが、一般社会では「美男になる途上過程にいる男」(ポリティカルコレクトな言い方ね)と「美女になろうと挑戦を続けている女」(同)同士の、ハリセンで頭をひっぱたきなるような二人がイチャイチャした場合、こう呼ばれる傾向が強かった。