(海外書き人クラブがお届けする『死語辞典』が、1980年代に流行った死語「イケイケギャル」の意味をズバリ解説。用例もアリ。これであなたも死語博士!)
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この場合の「イケイケ」は、60年代の死語である「イケイケドンドン」の「イケイケ」と同様、「勢いで行っちゃおう!」くらいの意味。
「ギャル」は「ギャ」と「ル」がフラットなほうではなく、最初にアクセントがあるほう。「髪の毛を茶髪や金髪に染めて、ものすごいつけまつげをして、肌は日焼けサロンだかなんだかで焼いている10代の女の子」のほうのギャルではなく、単に「10代後半から20代くらいの女の子」の意味。90年代の死語である「オヤジギャル」と同じ用法。
つまり「イケイケギャル」とは「勢いであれこれ積極的に楽しんじゃってる女の子」のこと。かつての「大和撫子」の時代から、「ウーマンリブ」(あっ、これも死語だね)という権利主張の時代を経由して、いよいよ自由な生き方を謳歌し始めたのが「イケイケギャル」だ。そう考えると前出の「オヤジギャル」も、「自由」の方向性が「競馬」とか「するめ噛み噛みしながらコップ酒」など「かつて男の牙城と思われていた領域」になった「イケイケギャル」と言えると思う。
たとえばオジサンが「あの子はイケイケギャルだねえ」と言うと、眉をひそめながらも「まあ、そういう時代だし、元気がある女の子もかわいいねえ」くらいのニュアンスが込められていた。ただ同世代が「アイツ、イケイケギャルだからなあ」というと2010年代の「肉食」同様、「狙った男は必ず試食しちゃう」的なニュアンスがあったような……。ただ後者の場合は単に「アイツ、イケイケだからなあ」というほうが多かったと思う。
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