(海外書き人クラブがお届けする『死語辞典』が、1980年代に流行った「篠沢教授に全部」の意味を解説します)
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76年から92年までTBS系列で放送されたクイズ番組「クイズダービー」から。
解答者の一人である篠沢秀夫教授の正解率は極端に低かったが、その分、倍率は高く設定された。そのため、最終問題の時点で手持ちの得点が低いチームは「篠沢教授に全部」かけて、「一攫千金を狙う」ことが多かった。
そこから転じて、「一か八か」「やけっぱち」「可能性の低いこと」「無謀な挑戦」といったネガティブなたとえにも、「一発大逆転」「果敢なチャレンジ」というポジティブなたとえにも用いられた。
たとえば「えっ、二浪なのにすべり止め受けず? アイツ、そんな『篠沢教授に全部』みたいなタイプだったっけ?」とか「えっ、武田のヤツがミス・キャンパスの女の子に告白する? それはいくらなんでも『篠沢教授に全部』でしょ」とか「おおっ、武田! お前、あの子に告白するんだって? まあ、『篠沢教授に全部』みたいなこともあるから、がんばれよ」とか。
そう言えば、著者が妻と社内結婚することが決まったとき。著者は男の同僚たちから「まさに『篠沢教授に全部』だな」と褒められ、家内は女の同僚たちから「なんでそんな『篠沢教授に全部』みたいなことするの?」と叱られたとか。
【関連語】 「はらたいらさんに1,000点」