(『死語辞典』が1980年代に流行った「ヤンエグ」の意味を解説します)
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「ヤングエグゼクティブ」の略。本来的には「若き重役」の意味。中には本当の「青年実業家」とか「創業家の二代目」とかもいたが、ほとんどの場合は役職が本当に重役なわけではなく、「重役のように羽振りがいい若者」のことを指した。
ただし、本人の「収入」が高いというよりも、「交際費が経費としていくらでも落とせる」といった程度の羽振りの良さ。銀座や六本木のクラブ(大音量の音楽にあわせて踊るほうではなく、ソファーでホステスさんとしゃべるほうね)で、一人でまたは仲間と飲んでも「得意先接待費」として経費で落とせて、遊んだあと終電前にタクシーで帰宅しても会社に請求できるというタイプ。「タクシー券(略称「タッ券」)」も使い放題で、一緒に飲んでいる子たちにもバラまけるのが、真のヤンエグだ。
バブル期の不動産や証券業界、マスコミ業界にいたと思われる。
そう言えば、ヤンエグという年齢ではないが、当時五十歳くらいで大手証券会社に勤めていた人から、「交際費は月200万円だったよ」と聞いたことがある。……そりゃ、つぶれるわな、山一證券。「社員は悪くないんです」って社長は言ったけど、「交際費月200万円」使う社員が悪くないとしたらいったい世の中の誰が悪いのか?