海外書き人クラブ新会員のMasayoです。
今年も「世界で最も住みやすい都市」“ワースト”2になってしまったバングラデシュの首都・ダッカに住み始めてはや5か月。住んでみれば「それほど住みにくいとは思わないけれど……」と思う筆者が、短期滞在ではわかりにくい、バングラデシュの良いところと悪いところについて詳しくお伝えします。
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バングラデシュとは
正式名称はバングラデシュ人民共和国。18世紀末からイギリスの植民地となり、西パキスタン・東パキスタンの時代を経て、1971年にパキスタンから独立。バングラデシュはベンガル語で「ベンガル人の国」の意味(バングラ=ベンガル、デシュ=国)。
イスラム教徒が90%を占め、人口は約1億6000万人、首都はダッカ。
現在、アジア最貧国と言われながらもNEXT11(21世紀に経済大国に成長する高い潜在性がある11か国の総称)の一つでもある。
良いところTOP3
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親日である
バングラデシュに住んでいて感じることは、ベンガル人は人懐っこくフレンドリーということ。また親日なので日本人や日本製品は大好きです。そういった面でもバングラデシュに旅行する、住む、ビジネスをする、というのは海外の他地域に比べれば、精神的な苦痛や負担は感じにくいことでしょう。バングラデシュの国旗は日本と似ていますが、現大統領シェイク・ハシナ氏曰く、日本の日の丸を参考にしたとのこと。
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カタコト英語でも生きてゆける
イギリス領だったこともあるバングラデシュ、大学の授業等も英語で行われることが多いようで、外国人とビジネスをするベンガル人は基本的に英語が堪能です。また発音がイギリス英語に近く日本人にとっても聞き取りやすいため、コミュニケーションがとりやすいです。店の看板や商品にもベンガル語と並列して英語表記がされていることがほとんどで、中学卒業レベルの英語力でも十分にバングラデシュで生活できます。
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果物が美味しくて安い!
バングラデシュでは国産のフルーツが豊富です。バナナ、パイナップル、ジャックフルーツ、ココナッツ、ライチ、マンゴーなど、日本人にも馴染みのあるフルーツがスーパーマーケットにシーズン毎に並びます。特にマンゴーは種類も多く、日本でマンゴーを買うことを思うと驚くほど安く(1個100円以下)美味しいので、バングラデシュ滞在の日本人でマンゴーのシーズンを毎年楽しみにしている方も多いと聞きます。ただしマンゴーは含まれている成分からアレルギーを起こす場合も多々あるようなので、食べ過ぎは厳禁です!
悪いところTOP3
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食べ続けると糖尿病? 油ギトギト、砂糖だらけの食物
お米の消費量が世界一のバングラデシュ。現在、糖尿病患者が増加しているのは食生活が大きく起因していると言われています。バングラデシュ料理はトルカリと呼ばれるカレー味のおかずとご飯がメイン。カレーにも油が大量に使われています。そしてバングラデシュ名物のビリヤニ(混ぜご飯)は油がベットリです。日本人からするとたまには食べることができても毎日は無理、という代物。そして紅茶にもミスティと呼ばれるお菓子にも砂糖がふんだんに使われています。外食には少々困る国かもしれません。
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賄賂、ドネーション(寄付)の強要、ぼったくりが当たり前
車に乗っていると、自分の障害箇所を見せて「ボクシーシ、ボクシーシ(喜捨の意味)」とガラスに張り付いてくる人や、シールや歯ブラシを売る物売り(子供もいる)も多いです。その数が半端じゃありません。慣れると大丈夫ですが、最初は面食らう日本人も多いでしょう。
また、以前自転車を購入したときに突然、運び賃を別途要求されるなど(その人のポケットの中に入るだけ)、息をするかのごとく、軽くふっかけてくるのがベンガル人です。また空港でも外国人だと止められてスーツケースの中身についていちゃもんをつけられ、いわゆる「袖の下」を払わないと通してもらえないなど、気を許せないところもあります。
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信号ほぼゼロ、横断歩道もナシの滅茶苦茶な交通事情
車が多い場所でもほぼ信号はありません。また横断歩道もなく、延々と中央分離帯が続いているため、人はあらゆる場所で道を横断していきます。しかも車が多く交通渋滞もひどいので、慣れるまでまず一人では道路の横断は不可能です。
しかし優しいベンガル人、困っている外国人がいると一緒に渡ってくれたり、車を停めてくれたりします。不思議なのがこれほど無茶苦茶な交通ルールなのに衝突事故など見かけないこと。ベンガル人はベンガル人なりの流儀があるようです。外国人がダッカ市内で車を運転することは困難なため、基本的にドライバー付きの車をレンタルするかドライバー込みで月額契約するという形になります。
良いところも悪いところも、もっともっとたくさんありますが、私は住んでまもなくバングラデシュが好きになりました。暑い時期が長く続いても、この国の人たちはいつも朗らかで、だいたいのことを「ショモシャナイ」(問題ないよ、の意)で済ませてしまうおおらかさがあります。有名な観光地が少なく、なかなか訪れる機会がない国ではありますが、これからのパワーを感じるバングラデシュ、ぜひ一度は遊びに来てくださいね!
(文・写真(最初の2点を除く) Masayo)
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