フランスでは2121年6月9日から、少しずつレストランが営業再開し始めました。
今回は美食の都として名高いリヨンの、ミシュラン星付き日本人シェフ・レストラン情報を、海外書き人クラブ会員の高櫻紗己子がお届けします。
リヨンはパリ・リヨン駅からTGVで南下すること2時間、距離にして400kmに位置するフランス第2の都市です。
古くは紀元前43年、ジュリアス・シーザーの没後1年後に、ローマ帝国のゴール人攻略のための前哨基地として築かれ、のちにガリアの首都となった古都ですが、現在は美食の街として有名です。
2世紀くらいから、すでにワイン商が船でワイン輸送をしていた記録も残っているほど、食と縁の深い街です。
そこで今日はリヨン市内にある日本人シェフのミシュラン星付きフレンチレストランを3つご紹介しましょう。
RESTAURANT Takao Takano ☆☆(ミシュラン2つ星)
心のあるお料理を作られる鷹野シェフ。
この方のお料理を頂くと、料理とは「表現」だなと思います。
美味しいだけではなく、アーティストが自分の魂を作品に込めるように、鷹野シェフのお料理には、鷹野シェフの魂が入っている気がします。
初めていただいたときには、シェフのパッションが伝わってきて、泣けたほどです。
食べる「作品」と呼びたいようなお料理。
月曜から金曜のランチとディナーがありますが、大人気なので、早めの予約をおすすめします。
- ランチコース50€、ディナーコースは110€、150€
- 33 Rue Malesherbes, 69006 Lyon
- +33 4 82 31 43 39
- サイトから予約可能
- https://www.takaotakano.com
Au 14 Février ☆(ミシュラン1つ星)
コースは98€の一つのみで、内容はレストランに着いてからのお楽しみ。
得意でないものは予約時に連絡しておけば、大丈夫です。
こちらのコースにピッタリのソムリエさんチョイスのワインペアリングもおすすめです。5杯で55€、4杯で45€。単品オーダーも可能です。
人気レストランなので、前もっての予約をおすすめいたします。
2021年6月末現在、夜は火曜から土曜日の営業、お昼は土曜のみ。休業日は日曜と月曜。
- 36 Rue du Bœuf, 69005 Lyon
- +33 4 78 92 91 39
- サイトから予約可能
- www.ly-au14fevrier.com
La Sommeliere ☆(ミシュラン1つ星)
こちらは上記Au 14 Févrierと同じグループのレストランです。
日本人女性のソムリエの方がオーナーだけあって、ワインリストにはブルゴーニュ、ローヌの美味しいワインがずらり。ワイン好きの私は心惹かれました。
やはり日本人シェフとのコラボで、美味しいフランス料理を作られています。
サイトから見ることのできる動画の中でオーナーのソムリエさんが言われているのは、料理とワインの歩み寄り。
料理に100%ワインをあわせるのでもなく、ワインに料理をあわせるのでもなく、シェフとソムリエの二人で料理とワインを歩み寄らせて、美しいマリアージュを作り出すということでしょう。素敵ですね。
- ランチコース、ディナーコースとも1種類72€。
- ワインペアリングは4杯45€と6杯58€。
- ディナー:火曜から土曜の19時30分~21時
- ランチ:土曜12時~14時
- 6 Rue Mourguet, 69005 Lyon
- +33 4 78 79 86 45
- サイトから予約可能です。
- www.la-sommeliere.net
このように最近フランスで活躍される日本人シェフの数が増えています。パリにはなんとミシュラン3つ星の小林圭シェフのKEI restaurantも! https://www.restaurant-kei.fr/welcome-japan.html
リヨンで、パリで、また地方都市で、日本人シェフの美味しいフランス料理を、是非召し上がってみて下さい、これからの彼らの活躍を応援したいですね!
どのレストランも人気店なので、ネットで早めの予約をおすすめします。
もともと美食の世界でのリヨンと日本との関係は、天才料理人ポール・ボキューズと大阪の辻調理師学校創始者辻静雄さんとの間の親交から始まっていると言ってよいかもしれません。
ポール・ボキューズのレストランには辻静雄さんのレリーフがあるほどですから、とてもお親しかったのでしょう。
現在もリヨン郊外には辻調グループフランス校があり、市内外のレストランや、パティスリーの奥を覗くと日本人学生達が研修している姿を見かけることがあります。
リヨンは他にも、銀行業、絹織物、化学、大学の街など、いろいろな顔を持ちます。またサッカー好きには、なでしこジャパンの熊谷紗希さん(最近バイエルン移籍)が在籍していたオリンピック・リオネ(日本語ではオリンピック・リヨンと呼ばれているようです)の本拠地と言ったほうがイメージが湧きやすいかもしれませんね。
いつか美食を楽しみにぜひいらしてください!
Bon appétit !
(文と写真/1-2枚目以外 高櫻紗己子)