日本一安くで遊べるテーマパークをご存知ですか? それは東京・お台場にある「メガウェブ」です。
こんにちは。海外書き人クラブ会員、オーストラリア在住のユッキーです。
「日本一安い」と言い切れる理由。それは入場料がタダだからです。1つの例外を除いてアクティビティも無料! というわけで「日本一安い」は決して大ボラではないのです。
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さて、そのメガウェブ東京ですが、場所はここです。
最寄り駅はゆりかもめの「青海」、またはりんかい線の「東京テレポート」になります。いずれも歩いてすぐです。
このメガウェブ東京。名前からするとインターネット系の施設に見えますが、トヨタ自動車系列の「クルマのテーマバーク」です。ということで、最初のお楽しみのポイントは……。
1 トヨタのほとんどのニューモデルを見て、触って、乗り込める
この「メガウェブ東京」、そもそもの意図は「超巨大なショールーム」だと思います。「最新モデルを約80台」展示しているそうです。全車種かはわかりませんが、それに近いのではないでしょうか。とにかく販売店の系列に関係なく、様々な車を一度に見られるのはいいですね。販売店だと「ディーラーの人にあれこれ話しかけられて面倒だなあ」と感じる人もいると思いますが、それもない。
しかも実際に販売しているモデルだけてなく……。
コンセプトカー的なモノも展示されています(コンセプトカーの中には乗ったり触ったりできないものもあります)。さらに……。
何年か前ですけど、こんなものも販売していました。「展示」だけでなく、「販売」っていうのが最強です(笑)
2 世界や日本の名車が展示されている
このメガウェブには「ヒストリーガレージ」というのがあって、そこには世界の名車が陳列されています。そう、世界のです。トヨタ車だけじゃないんです。そのあたりは世界最大規模の自動車メーカーであることの懐の深さというか、使命みたいなものが感じられて、なかなかかっこいいです。
しかもここも入場無料! そこらの自動車博物館に行けばそれなりの入場料が盗られますよね。トヨタ、太っ腹です。
ちなみトヨタのお膝元である名古屋にある「トヨタ博物館」は大人の入場料が1,000円。……なんなんですかね、この一貫性のなさは。
ただし……。2017年8月に行ったときは、この「ヒストリーガレージ」の一部で、「豊田佐吉回顧展」とかいうのが行われていました。はい、トヨタグループの創始者ですね。その偉業を年表なんかで見せたりしていたのですが……やっぱり見学している人はほぼ皆無。正直言って「誰得?」な企画だと思います。普通にたくさんの歴史的名車を見せておいたほうがいいのに。
それはともかく。個人的には私の最初の愛車である「いすゞ117クーペ」が展示されていて、すごく嬉しかったです。あと、映画『バック・トゥー・ザ・ヒューチャー』のデロリアンとかも妙に嬉しかったです。
あと、トヨタといえばこの2000GT。個人的には古今東西いちばん美しいフォルムを持つ自動車だと思います。
3 セグウェイみたいな「ウィングレット」に無料で乗れる
この「メガウェブ」で、じつはいちばん楽しいアクティビティーだと思うのが、この「ウィングレット」です。自転車のように前後ではなく、左右に二つの車輪がある乗り物で、体重移動だけで前進、後退、停止、右回り、左回りができます。
まあ、言ってみれば「セグウェイ」とよく似ています(メガウェブのスタッフの方も「外国の方からは『セグウェイ?』とか言われるんですよ」とおっしゃっていました)。確かに乗った感じもよく似ています。
ただ、ここでウィングレットに乗るのもこれまた無料なんです! オーストラリアのあちこちでもセグウェイに乗れますが、最低でも1時間で5,000円くらいすることが多いので、無料というのはうれしいですよね。
とはいえ、まずは「ウィングレットチャレンジ」という講習と実技試験を受ける必要があります。これに合格すると、館内を回る各種の「ウィングレットツアー」に参加することができます。これも無料です。このツアーが結構優雅で……。
はい、ウィグレットに乗って先導するスタッフの他に、一人に一人、徒歩で横についてサポートしてくれる方がつきます。写真では乗車している人の陰に隠れてしまっていますが……。正直言ってなんだか申し訳ないくらいですが、事故を起こさないための配慮なのでしょうね。
上記のようにメガウェブ館内から出て、隣接するヴィーナスフォート内の商業施設を巡るツアーもあります。
さらにもう一つの講習と試験に合格すると、「ウィングレットパス」というのが発行されます。このパスを提示するとウィングレットを借りて、館内の2階部分を自由に乗り回すことができます。これも無料です。
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(追記)
この「ウィングレットレンタル」は2018年2月頃に取りやめになってしまいました。楽しかったのにすごく残念! できれば復活させていただきたいものです。
ちなみに乗っているときと、しょっちゅう外国人の来場者から声をかけられます。専用の帽子をかぶり、パスホルダーを首から下げるので、スタッフと間違われるんでしょうね。私は1時間弱乗っている間に5回話しかけられました。しかもそれが全部外国人ってなんなんだろう。どこからどう見ても日本人だけど、海外在住者の匂いでもするのか?
さらに私は未体験ですが、このウィングレットでの「公道試験走行」みたいなものも月一度くらいのペースで開催されています。
体験した知人によると「最高っ!」とのこと。青空のもと走り、お台場に集まる人々の注目の的になるのは快感なんでしょうね。
個人的にはこのウィングレットが、メガウエブで最も楽しいアクティビティーだと思うのですが、じつは彼らのウェブサイトではあまり目立つ形では告知していません。たぶん一回のウィングレットチャレンジとかツアーに参加できるのがたった数名(もしかしたら2名かも?)なので、あまり大々的にお知らせしていないのかもしれません。
このウィングレットに関しては、サイトのこのページをご覧ください。
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(追記)
じつはこの「ウィングレットツアー」とか「公道試験走行」も、2020年2月現在ではなくなってしまったようです。「最大の目玉をなくすかなあ」という気がしますが……マンツーマンどころか、ツアーの場合は「お客さん1名にスタッフ2名」が必要なアクティビティーを無料で提供するのはコスパが悪すぎたのかもしれませんね。
でも「メガウェブに何度も通いたくなる理由」が、この「ウィングレット」でしたから、いつか復活してほしいものです。
と、メガウェブのいいところばかり書いていると「なんだよ。トヨタの御用記事かよ」と思わるかもしれないので、私が気になった点を挙げていきます。
4 時速40km/hで市販車に試乗する「ライドワン」っ意味あるの?
メガウェブでは様々なトヨタ車に試乗できます。2017年9月現在、グレードの違いを除くと約35種類。その中にはスポーツカーの「ハチロク」も含まれています。
だーけーど! 試乗コースはたった1.3キロの短さ。そして制限速度はわずか時速40km/h。私も知人が運転する「ハチロク」の助手席で試乗しましたが、そのスピードで試乗しても、ドライブする面白さなんて感じられません。運転する感覚もどの車も同じような感じで、まったく意味がない。乗るほうが魅力も意味も感じないのだから、乗せるほうのトヨタ側にとってもまったくメリットはないのではないかと思います。メカニックらしきスタッフの方々もたくさんいるのに、それも宝の持ち腐れだと思います。
しかもこの試乗、1回300円! はい、メガウェブでたぶん唯一の有料アクティビティーです。「いやいや、長いこと日本を離れているうちにカーディーラーでの試乗は有料になったのか!」と一瞬驚きましたが……そんなことはないですよね? それなのにここでは有料。「無料て試乗させると無茶する輩も出てくる」という考えからなのでしょうか。少なくとも300円ほど徴収したところで大勢いるスタッフの時給を賄うほどにもならないはずです。
ちなみにどんなコースを走るかはこのユーチューブ映像でご覧になれます(この映像は「フォーミュラトヨタ タンデムカー同乗会」のものですが)。
5 レースやラリーなどの走行感覚を体験できる「メガシアター」もイマイチか?
メガウェブには定員40名の「モーションシアター」、つまり画面に合わせて座席が動く劇場があります。東京ディズニーランドの「スターツアーズ」みたいな感じですね。メガウェブでの呼び名は「メガシアター」です。
ここでは2017年9月現在、「モーションライド」というプログラムを上映しています(1回12分くらい)。「サーキット」とか「ラリー」とか「砂漠」とか「雪の上」とかでも車がどんな感じで滑るのか、映像と座席の動きで再現するというものです。
だけどしょせん「他人事」な感じがします。というのは、狭いコックピットではなく劇場だから。それに私も含めて「これを観る人で実際に砂漠やラリーを走る人はほとんどいない」からです。
まあ、これも無料なので、「金返せ」とは言えませんが……。
劇場は夢の空間なのだから、こういう「実物」を見せるよりも、「未来」を体験させるほうがトヨタの企業イメージアップにもつながると思うのですが……。たとえば空中を走る「エアカー」が実際に使われるようになったら、どんな感じなのか? そのほうがずっとワクワク感を提供できると思います。
はい、文句ばかりではなく「提案」もします。というわけで、あといくつか「こんな風に変わったらいいなあ」という点を挙げてみたいと思います。
6 「試乗」をやめ、「濡れた路面」とか「砂利道」を実体験できるスペースに
「4」で書いた市販車の「試乗」では結構なスペースをとっています。そこを使って試乗の代わりに「濡れた路面」とか「砂利道」(夏場は無理でしょうけど冬なら人口雪を利用した「雪上」とか「アイスバーン」とか)を実体験できる「セーフティードライブ教室」みたいなものを開いたほうがいいんじゃないかと思います。
「おいおい、さっきサーキットとか砂漠とか雪の上でどれだけ滑るのかを体験するメガシアターがつまらないって言ってなかったか?」という声が聞こえてきそうですが、画面で見て座席が動くのはしょせん他人事。だけど本当に「実体験」するとやっぱり違うのです。
じつは私、オーストラリアの田舎によくある砂利道を、4WDではない普通のFF車で時速100キロで走っていたとき、カーブ直前で気づいてブレーキを踏んだら車が滑って……というかなりヤバい経験をしたことがあります。それ以来、「砂利道、特にカーブの前では早めに減速」を心がけるようになりました。やはり「実体験」は違うのです。
その実体験は、私のように公道でしでかしてしまうよりも、インストラクターのような人が隣に乗っている場面でしたほうがずっといいですよね。万が一ってこともないので。
それなりにスリルも味わえますから、人気が出ると思うのですが……。
7 かつてあった「ゴーカートコース」を復活させる
この「メガウェブトヨタ」ではかつて「ゴーカートコース」がありました。レースをするのではなく、一台ごとに走行するのですが、ラップを計測してもらえるのです。1回の走行(確か500円。それ以外に「パス」をつくる登録料が初回だけ確か500円かかったと思います)で3~4ラップできて、各周のラップタイムをプリントアウトしたものがもらえたと記憶しています。
こんな感じで、結構本格的です。
今ちょっと調べたら都内で、遊園地のではないちゃんとしたゴーカートが楽しめる場所が見当たらなかったので、再オープンしたら流行ると思うのですが……。
なんてことを書いていたら、なんと2017年9月20日からゴーカートが復活するというニュースが入ってきました! 今回は電動カートで、料金は1回15分300円!
よし、体験レポートを追加するぞと意気込んだら……「利用条件 身長120~170cm」とのこと。……ああ、越えちゃってます。
というかですね。日本人男子の平均身長は17歳の時点で170センチを超えています。つまりかなりの割合の大人が乗れないのですが……なんでこんなものつくったんだろ?
8 「ヒストリーガレージ」の車を走らせる
さきほど「ヒストリーガレージ」の車のほとんどが「今すぐにでも走れる状態でメンテナンスされている」と書きましたが、「だったらこれをどんどん走らせたら楽しいじゃん」と思うのです。
私が住むオーストラリアでときおりクラシックカーマニアたちがよく愛車を何十台もつるませて走行している場面に出くわしますが、そういうのをやってはどうか、と。現在の試乗コースだと観客も限られるから、館内から出てお台場を走るのもいいのではないでしょうか。
先頭と最後尾の車両(これは名車ではなく広告宣伝車で。あっ、「街宣車」ではなく「アドトラック」です)で「メガウェブ所有の世界の名車走行会」と表示すれば、メガウエブの宣伝にもなりますし、観客も楽しめますし、働くメカニックたちの励みにもなると思います。
以上、あれこれ批判的なことも書きましたが、メガウェブ関係者のみなさま、愛するゆえの建設的な意見だとお考えください。また遊びに行きます。
整備メンテナンスのため閉鎖中とかで今回は紹介できませんでしたが、小学生の子どもでも車を自分で運転できる「ライドスタジオ」というコーナーもあります(2017年9月20日再開予定のようです)。
子どもから、元子どもまで楽しめるクルマのテーマパーク「メガウェブ」。本当に楽しい場所なので、みなさんもぜひ!
東京都江東区青海一丁目3番12号
【文・ユッキー】
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(「海外在住ライターを使ってみたい」と思われている方。「海外在住ライターになりたいと思われている方。耳寄りな情報があります。ぜひこのページの下のほうまでご覧ください)
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