マウントクーサと並ぶブリスベン市民の憩いの山、マウントグラバット(Mount Gravatt)。その4つの登頂ルートを制覇してきたので、画像を交えながら解説します。
こんにちは。さっき家に戻ってきたら目の前をハエが飛んだので、とっさに両手でパチン。まさかと思ったら剣豪・宮本武蔵も真っ青な早業だったみたいで、掌になんだか素敵な感触が……。トイレットペーパーでふき取ってから手を洗いながら、うれしいんだか悲しいんだかわからない複雑な気持ちになりました。
こんにちは。海外書き人クラブ所属、オーストラリアアウトドア部のユッキーです。
じつは今日、もっとうれしいんだか悲しいんだかわからないことがありました。タイトルにあるとおり「マウントグラバット登頂4ルートを1日制覇」しちゃったことです。
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コトの発端は、今日久しぶりにゴールドコースト内陸部の世界遺産エリアの山に遠出するつもりだったのですが、朝4時前に起きてみると、しっかり雨。しかたなく仕事を始めたのですが、午前11時くらいになるとなんだか晴れ間が覗いてきて……。ただその時間から準備を始めて1時間半くらいかけて出かけると到着は1時くらい。真夏にその時間から3時間くらい登山するのもなあと弱気の虫が騒いだので、近場に変更。
「そういえばマウントクラバットって行ったことがない」と思い立ち、急遽ネットで検索してブリスベン市役所のトラックマップなどをダウンロードしたところ、どうやらFederation Trackというので登ってSummit Trackで降りてくるという周遊ルートが取れるらしい。これは一石二鳥だと喜び勇んで出かけたはいいが、やっぱりどんな低山でも「急遽」はダメ、準備が大切ですね。ガッツリ道を間違えました。
ただそれで4ルート一気に制覇したのですから、まあ「怪我の功名」かもしれません。……ということで「うれしいんだか悲しいんだかわからない複雑な気持」なのです。
では最初のルートから。駐車場はここです。幹線道路のローガンロードからも近く、最寄りのバス停からも徒歩500メートルくらいですね。
1 フェデレーショントラック(Federation Track)
登山道への入り口はこんな感じ。駐車場から直結なので迷いようがないです。
10メートルほどでこんな分岐のサインが出てくるので、まっすぐ進みます。ちなみに右に向かうと、帰り道で使う予定の「サミットトラック」に行きあたります。
表示によると約2キロの距離ですね。
360メートルほどでこんなポールが出てくるので、「Federation Lookout」方面に向かいます。
すぐにこんな分岐になりますが、右の階段のほうを進みます。
いい感じの橋も出てきます。
出発地点から700メートル、左手に標識があるところの右から「Federation Lookout」に向かいます。写真だとちょうど右3分の1くらいのところに密集している木々の向こう側ですね。
なかなかいい感じの見晴らし台なのですが、視線を下に向けると延々の下り道。ということはこの分また登るわけでちょっと気持ちが砕けそうになります。
200メートル延々とくだったところにある分かれ道を右へ。ここからが本格的な登山道っぽくなります。
こんな橋を越え……。
こんなところにある家に住んでみたいなあ……。レインボーロリキートが飛んで来たり、ワライカワセミの声が聞こえたりするんだろうなあ。……あっ、ウチでもおんなじか。でもフクロウは見ないです、わが家では。
途中、唐突にこんなザレ場みたいになったり、給水塔みたいなものが見えてきたりします。この棟のところで出発地点から約1600メートル。全体の約80パーセントです。
拍子抜けするくらい歩きやすい道。残り350メートル。
60メートルほどで右手にこんな看板が見えてくるので、この階段を上がります。
また看板が見えてきたら右手です。そしていよいよ頂上です。
番外編 頂上
いよいよ頂上です。が、なんと駐車場になっていて……。
さらにカフェまであって……。
はたまた子ども用の遊具まであって……。
よりによってトイレまで……いや、トイレは別にいいか。
でも、とにかくいい眺めです。ブリスベンの中心部が一望のもと。夜来たら夜景がきれいだろうなあ。車で来るカップルも多いのかなあ。カップルといえば写真左の二人がいい味を出しています。
2 サミットトラック(Summit Track)
車を停めたのはGertrude Petty Place。よってちょうど1000メートルの道のりです。
こんな風にいい感じの道なんですけど……なぜか途中で間違えました。
最終的にはちゃんと戻りましたけど。出発地点の駐車場から10メートルのところにある分岐のところにあるこのサインの「Mount Gravatt Summit」のほうに進み、車道を突っ切ったところがSummit Trackの登山口になります。
3 名もなき登山道・その1
さて、そのSummit Trackから迷い込んだ道。上り坂になって嫌な予感がして……。
写真だとわかりにくいですが、地面が赤土になってさらに嫌な予感が増しました。というのはオーストラリアの大地はもともと鉄分を多く含んだ赤土が多いんですけど、空気に長いこと触れることによって黒っぽくなったり砂っぽい色になったりするんです。ということはつまり、赤土ということは「あまり人が行き来していない道」ということを意味するんですね。
以上、オーストラリア・アウトドアの豆知識でした。
とはいえ小さな山だし、たぶんどこかにたどり着くと気楽に考えて、どうせなら行ってみることにしました。
ちゃんと道はあって、ところどころの石に黄色いペンキでマークがついているので、名前はないにしても通る人がいるルートなのでしょう。
で、到着したのが頂上のカフェの下でした。
4 名もなき登山道・その2
で、「このあとどう下ろうか。ちゃんとしたルートに戻ろうか」と思っていたら、すぐに別ルートを発見しました。
登ってくるときは、ちょっと見づらいですが写真の右のほうの道を通ったので、下りはこの道を通ってみることにしました。
でも炎天下を黙々と下るだけの道で、すぐに2のSummit Trackに合流した。近道である以外、なんの面白味もない道です。丹沢の通称「バカ尾根」レベルで退屈です。距離はずっと短いですが。
以上、マウントグラバット登頂4ルートでした。それらを行ったり来たりしてみた結論は……やっぱりちゃんとしたルートのほうが楽しいかな?
とはいえ、じつはマウントグラバットには知られざる「洞穴」があるらしいのですが、今回は発見できなかったので、また探してみます。
【文:海外書き人クラブ ユッキー】
(「海外在住ライターを使ってみたい」と思われている方。「海外在住ライターになりたいと思われている方。耳寄りな情報があります。ぜひこのページの下のほうまでご覧ください)
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