美肌、美白、日焼け対策。コスメは日々進化しています。
でも「新しいものもいいけど、長年愛されてきたものを使いたい」という方もいると思います。そんなあなたにオススメなのが、「隠れた美人大国」と言われるミャンマーの知られざる伝統化粧品「タナカ」です。
ミンガラーバー(こんにちは)。海外書き人クラブ新会員、ミャンマー在住ライターの小林美月です。
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「タナカ」というと「田中? 日本のもの?」と思われそうですが、まったく関係はありません。
もしあなたがミャンマーの街中を歩けば、民族衣装のロンジーを着て、なにやら白っぽいものをほっぺに丸く塗っている女性や子どもの姿を見かけるでしょう。これが「タナカ」という伝統の化粧品。
今回は、そんな「タナカ」を使ったお土産としてもおすすめのミャンマーコスメを紹介します!
そもそも「タナカ」とは?
タナカは、柑橘系の木の一種である「タナカの木」を石板の上で水を加えながらすりつぶしたもの。ペースト状にして肌に塗るのがミャンマーでの一般的な使い方です。
都会で塗っている人は少なくなりましたが、地方に行けばたくさんの人がほっぺに白く塗っているのを見かけます。まず、顔全体に薄く延ばして塗った後、ほっぺだけたっぷり塗って白く見せているのだそう。
このタナカ、おしゃれのためだけではなく、肌荒れや日焼け止めの効果もあるとされています。そのため、行き交う人の腕や足をよく見ると、体中にタナカを塗っている人もいます。
私の友人のミャンマー人は普段外では塗らないけれど、夜寝る前に塗って寝るのだとか。確かにミャンマー人の友人たちはみなお肌がきれいな気がします。タナカはミャンマー人には欠かせないアイテムのようですね。
「そんなに肌にいいなら試してみたい! だけど日本では流石にほっぺたに丸くは塗れないよなー」と思いますよね。そこで、日本でも普段使いができるミャンマーのタナカコスメを紹介していきます! 日本に持ち帰って使うのももちろんですが、ミャンマー文化を語る話の種としてお土産にするのもおすすめです。
今回はヤンゴン市内にいくつか展開しているスーパー「マーケットプレイス」内で手に入るコスメを紹介していきます。
「パック」タイプの「タナカ」製品
数あるタナカ化粧品の中で最初におすすめしたいのが「パック」タイプ。軽さも値段も、お土産としても重宝します。
より本物のタナカに近い体験がしたい場合は、「シュエトンダリー」というブランドの「タナカパック」(5枚入りで12,000チャット、約850円)が良いです。中を開けてみると、もったりとしたペースト状のタナカが出てきます。顔に塗ってみるとひんやり。少しピリピリするので様子見で使うのが良いかもしれません。
パッケージには夜に顔に塗って翌朝まで待ちましょうとありますが、そのまま寝てしまったら布団がものすごく汚れてしまうので、しばらく時間を置いて夜のうちに洗い流してもいいと思います。お湯でしっかりオフしましょう! 肌がつるんとして、ワントーン明るくなります。
もっと手軽にパックしたいという場合は「MOEZ」というブランドの「タナカ ティートゥリー フェイスマスク」(一枚入りで2,600チャット、約184円)を使ってみましょう。
このパックは2013年に52年ぶりのミス・ユニバース・ミャンマーに輝いたモー・セット・ワインさんがプロデュースしているんだとか。タナカをすりおろすミャンマー人女性が描かれたパッケージが乙女心をくすぐります!
中を開けると、とろみのある美容液がたっぷりとマスクに染み込んでいます。使い方には15分間と書いてありますが、一時間くらいは全然乾きません! 保湿力抜群、翌朝は肌がもちっとしています。
両方とも、少し値段は高めですが、その分の効果はあるので、ぜひ試してみてください!
「ローション」タイプの「タナカ」製品
続いて紹介したいのは「シュエボーミンダミー」というブランドの「タナカローション」(2,000チャット、約140円)。ローションというから、透明なものを想像していたら、どちらもタナカそのものの茶色い色の液体が出てきます。
最初は茶色い液体にびっくりするのですが、塗った瞬間にさらさらの白い粉にパウダー化するのは感動もの! 塗った後は肌に色が付くわけでもなく、ベビーパウダーを塗ったみたいにさらさらになります。
私のおすすめの使い方は化粧下地にすること。お休みの日だったら、これだけで過ごせます。
塗るとスース―するので、夏場に腕や足に塗るのも良さそうです。香水のような良いにおいがします。
他にも似た商品として、「TGMM」というブランドのもの(3,000チャット、約210円)もあります。こちらはレモン、ライム、フラワーの3タイプを見つけました。どちらも値段がミャンマープライスなのが嬉しいです。
「美容液」タイプの「タナカ」製品もあるが……
ちなみに「タナカ」配合で少し高めの「美容液」もあるのですが……私が試したものはきつめの香水のような匂いがして、個人的にはあまり好きにはなれませんでした。成分は入っているのでしょうが、タナカっぽさを感じることもあまりできません。
というわけで、お値段も含め「パック」や「ローション」のほうがおすすめです。
さて、おまけとして最後に「タナカ」以外のおすすめのオーガニック化粧品を紹介しようと思います!
ミャンマーのオーガニック化粧品がスゴイ
今回はタナカに注目してきましたが、実はタナカ以外にもミャンマーのオーガニック化粧品がアツいんです。おすすめしたいのがミャンマー人の中でも知る人ぞ知る「フローレスミャンマー」というブランドのオーガニックコスメ。
メイド・イン・ミャンマーらしからぬパッケージのかわいさに加えて、体、顔、髪の毛のケア用品が豊富なラインナップで揃えてあります。
筆者の一押しはオイルとボディスクラブ。値段も安く、肌がつるつるになるんです。とっても香りが良いので、使い終わった後、自分の体から良い匂いして、とても幸せな気分になります。
スーパーマーケットの「マーケットプレイス」では用途別に棚が分かれており、シリーズでもまとまった場所に置いていないので探すのはなかなか大変ですが、よく目を凝らして探してみてください!
スーパーで手に入るミャンマーコスメ、試してみたくなりましたか? まだまだ日本では知名度が低いタナカですが、とても神秘的な力を秘めているように感じます。ミャンマーにきたら、ぜひ本物のタナカを試してみてくださいね。本物を十分楽しんだら、タナカ化粧品を旅の思い出として買ってみてはいかがでしょうか。
日本人の観光ビザが免除されたり、バガンが世界遺産に登録されたりと、今ミャンマーがアツいです!
(文・写真(冒頭の2点を除く) 小林美月)
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