海外に荷物などを郵送する際、住所を正しく書けていますか? じつは間違った書き方をしている人が意外と多いようです。
そこで今回は「アルファベットでの住所の書き方」をお伝えします。「相手を混乱させない海外住所の伝え方」もあわせて。
こんにちは。海外書き人クラブお世話係の柳沢有紀夫です。
海外宛ての住所は下記のように書くのが基本です。
Mr. Yukio YANAGISAWA
100 Main Street, Brisbane, Queensland 4000
AUSTRALIA
ちなみに上記の住所は架空のデタラメなので、私への寄付の品などは送らないようにしてくださいね。笑
では一つずつ解説していきましょう!
ポイント1 敬称をつける
上記の住所でいうと「Mr.」の部分ですね。
特に気をつけたいのは、海外在住者が日本に住んでいる人に住所を伝えるとき。「自分に敬称をつけるのも変かな」と思われるのか、この敬称をつけずに住所を伝える人がよくいます。
でも「逆の立場」、つまり送る側の視点で考えてみてください。送る人は「名前に敬称をつけないのは失礼だな」と思うもの。そしてご丁寧にも送付先の言語で敬称はどう書くのか、わざわざ調べる方もいます(英語なら「Mr.」とか「Ms.」とか、そもそもの知識として持っているでしょうが)。
そういう余計な気づかいと無駄作業をさせないためにも、自分から敬称をつけて伝えましょう!
(ちなみに敬称がなくても届くことは届きますが)
ポイント2 「通り」「地区」「週」などのアルファベットの間は「, 」(カンマと半角開け)
上記の住所でいうと「100 Main Street, Brisbane, Queensland」の部分です。
これは「クイーンズランド州 ブリスベン メインストリート100番地」の意味ですが、順番は逆になり、それぞれの間は「, 」(カンマと半角開け)にします。
ちなみに「100, Main Street, Brisbane, Queensland, 4000」のように、「通り名」と「番地」の間や「州名のアルファベット」と「郵便番号の数字(上記なら4000)」の間にカンマを入れて半角開けにするのは間違いです。
ポイント3 省略形は使わない
「通り」などを表す英語には様々な省略形があります。
たとえば「Street」は「St.」、「Road」は「Rd.」など。
もちろん現地ではそれでも通じるのですが、日本から送る人にしてみると省略形だと「これでだいじょうぶなのか? そもそもなんて読むんだ?」と不安になるもの。
たとえば「Rm. 4, 52 Apt. Dr.,」だと暗号を読んでいるような気分になります。
この場合は「Room 4, 52 Airport Drive,」と省略せずに伝えましょう。
それが「おもいやり」です。
ちなみに「Mr.」などはわざわざ「Mister」と書く必要はないです。
ポイント4 国名は「行替え」「すべて大文字」「下線」が基本
100 Main Street, Brisbane, Queensland 4000
AUSTRALIA
という感じですね。
これはすべて「国名を目立つようにするため」だと思います。別の国に旅立ってしまった荷物はなかなか戻ってこないので、ぜひ忘れずに。
「国名の文字も少し大きめにする」のもいいと思います。
「別の国に旅立ってしまった荷物はなかなか戻ってこない」で一つ思い出しました。
世界には間違いやすい国名があります。「コンゴ共和国」と「コンゴ民主共和国」とか。「アイルランド」と「アイスランド」は英語でも「IRELAND」と「ICELAND」で一文字違いです。ただ2文字目がRとCで見た目が大きく異なるので、仕分ける郵便局員もそうは間違えないでしょう。
ややこしいのは「オーストリア(AUSTLIA)」と「オーストラリア(AUSTRALIA)」。途中にこっそりと「RA」が入っているだけですから。しかも一方はヨーロッパ、他方はオセアニアにある国です。
日本からの荷物が圧倒的に多いのは、オセアニアにある「オーストラリア(AUSTRALIA)」のほう。それでときおりヨーロッパの「オーストリア(AUSTLIA)」宛のものが、全然方向が違うオセアニアに行ってしまうことがあるようです。
そんなことが何度かあったというオーストリア在住の知人が「郵便物の国名はこう書いてもらう」と教えてくれたことがあります。
AUSTRIA(EUROPE)
そう、「ヨーロッパの」と指定するのです。これなら郵便物も世界一周旅行をする必要はなくなりますね。
最後は余談になりました。
上記の4つのポイント抑えて、正しくかつかゆいところに手が届く住所表記を心がけてください!
(文 柳沢有紀夫)
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