クリスマスといえばサンタクロース。あの真っ赤な衣装は、世界中で着られているのでしょうか。
こんにちは。海外書き人クラブお世話係の柳沢有紀夫です。
いきなりですが、「サンタを赤い衣装にしたのはコカコーラ社」という話、ご存知でしたか。……いわゆる「都市伝説」扱いされることもありますが、じつは日本コカコーラ社も正式に認めています。
【Journey Scoop! 「赤い衣装のサンタクロース」は コカ・コーラ社のキャンペーンがルーツだった!?】
ということは別の色の服を着たサンタもいるはずですが……まずはもう一つの「都市伝説」について検証してみましょう。
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オーストラリアのサンタクロースは水上スキーでやってくる!?
この話はご存知の方も多いと思います。小学校の教科書や副読本または子ども向け雑誌に載っていたのかもしれませんね。
では本当に水上スキーでやってくるのか? じつは私はそのオーストラリアに住んでいるのですが、過去17年で一度も「水上スキーサンタ」に会ったことはないんです。理由としては、その時期日本に一時帰国していることが多いのと、私の住む場所からは大きなビーチが遠いので、なかなかサンタ探索に行けないことが挙げられます。
で、いつもお世話になっている「クイーンズランド州政府観光局」のイメージライブラリーにないかと探してみると……水上スキーはなかったのですが、「ジェットスキーサンタ」はいました。
それからオーストラリアは南半球で、クリスマスの時期は真夏。というわけで、「それでもサンタは頑なにあの恰好なのか?」という疑問も浮かぶと思いますが、答えは「イエス」です。
これは「サンタさんとの記念撮影しよう」みたいなコーナーです。
ちなみに真っ赤な海水パンツ一丁みたいな軽装サンタクロースにはいまだかつて会ったことがないです(出来れば会いたくもない)。
真夏なのにこの格好なのは……。ただの推測なのですが、「トナカイ&そり便」から「ジェットスキー便」へのトランジットがギリギリで、着替える時間がなかったのだと思われます。……推測すぎますね。
では世界のサンタクロースを見てみましょう。
インドのサンタクロース
インドの首都、ニューデリーでは圧倒的にヒンドゥー教が多いために(8割以上)、クリスマスはそう重要視されていません。でも、外国の駐在員も多いため毎年1度は「ドイツ学園」にて大々的なクリスマスマーケットを開催しています。
ドイツでは寒い時に飲むので有名なグリューワインもこう暖かいと汗をかきながら飲むことになってちょっと興ざめですが、年に1度のサンタクロースのプレゼントを楽しみにしている地元の子どもたちもいるのです。ドイツ学園の父兄がサンタクロースに変装しています。(パッハー眞理)
大きなショッピングモールのディスプレイだそうですが、上のほうにマネキンのミニスカサンタがいますね。
イギリスのサンタクロースの服装は……
今では赤色の服を着ているサンタさんが多いですが、イギリスではもともとはサンタさんの衣装は緑色です。(ボッティング大田朋子)
スウェーデンのサンタクロースの服装は……
伝統的にはグレーの衣装に赤い帽子でしたが、最近はアメリカ(日本)式の赤い服に白い縁取りのサンタクロースの衣装が使われます。(中妻美奈子)
オーストリアにサンタクロースはいない!?
オーストリアではプレゼントを運んでくるのはサンタクロースではなく、プレゼントが貰えるのは25日の朝、ではありません。
12月24日の夕方、暗くなる頃に白い服を着たエンジェルのような金髪のカールヘアの女の子の妖精クリストキンド(「キリストの子供」という意味)がプレゼントだけでなく、クリスマスツリーまで持ってきてくれるのです。鈴の音が聞こえ子供たちが走って行く部屋には明かりの点いたクリスマスツリーとたくさんのプレゼント。そしてクリストキンドが去って行った窓は開けたままになっています。もちろんこれは親の役割ですが、「寝ている間にやって来てそぉーっとプレゼントを置いていくサンタクロース」に比べると、「子供たちが起きている夕方に来るというかなりの大胆さ(笑)、でも見られちゃいけない」ので、かなりの高難易度(笑)。
そのため、24日の午後には子供向けのクリスマスイベントがたくさん開催されます。24日の午前中、仕事をして帰って来た両親は役割分担をし、片方の親(もしくは祖父母)は子供を楽しいイベントに連れて行き、もう片方の親は家で準備します。
ウィーンでは毎年、その年のクリストキンド役の女の子が選ばれ、クリスマスマーケットなどで子供たちと記念写真を撮ったりします。(バレンタ愛)
事例が少ないので何とも言えないのですが、「クリスマスには赤い服のサンタクロースがプレゼントを持ってやってくる」という国ばかりではないようです。ただキリスト教の伝統があまりないアジアの国々(日本も含む)や、国としての伝統がないオーストラリアなんかは、結構素直にアメリカ式を受け入れているみたいですね。
さて、サンタ以外で何かないかなと探してみました。
彼女たちはオーストラリア・ブリスベンの「クリスマスツリー点灯式」で笑顔を振りまいていたキャンペーンガールたちです。一般のコスプレーヤーではないです。
これもオーストラリア・ブリスベンの住宅街で愛想を振りまいていた骸骨サンタ。この”Have a Cracking Good Christmas!”というのは英語のネイティブが大好きな「ダブルミーニング」です。”cracking”は”wonderful”(素晴らしい)”という意味の俗語。と同時に”crack”には「(関節が)コキコキ鳴る」という意味がそもそもあります。で、骨だらけでコキコキ鳴りそうな骸骨サンタの登場というわけです。
あと、個人的にはクリスマスといえば「ミニスカサンタ」ですね。
友情出演してくれたのは『悠木ジョシは神かもしれない』(竹内雄紀・電子書籍/BOOK☆WALKERで独占先行発売)のヒロインである悠木ジョシです(イラスト・京桜えな)。
では素敵なクリスマスを!
【文:海外書き人クラブ 柳沢有紀夫】
(「海外在住ライターを使ってみたい」と思われている方。「海外在住ライターになりたいと思われている方。耳寄りな情報があります。ぜひこのページの下のほうまでご覧ください)
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