南アフリカは日本から1万3千キロ強。なかなか何度も来れるところではないので、旅行の思い出を家族や友人、同僚などとシェアするのに、お土産もたくさん買われるかと思います。
そこで現地在住14年、海外書き人クラブ新会員の山田千歌がお薦めするリーズナブルで忙しい旅程の合間にスーパーマーケットでサクッと買える「バラマキ用食べ物のお土産」を10選んでご紹介します。
1 ルイボスティ(Rooibos tea)
南アフリカ原産で世界中に広まったお茶といえば、ルイボスティ。日本でもポリフェノールが多い抗酸化作用のある健康的なお茶として定着しましたが、現地でも広く一般に飲まれており、カフェやレストランで温かいお茶といえば、必ず紅茶とルイボスティの二種類がおいてあるほど。カフェインフリーなので小さな子供にもおすすめ。
南アフリカ発祥というのはもちろん、配る用のお土産としてお薦めしたい理由は安さ、軽さ、そして持ち運びやすさ! 一番小さい箱はティバッグ20個入で20ランド(約148円※)というお値段。スーツケースの中で他のお土産の隙間を詰めるのにもちょうどいい!
色々なメーカーがありますが、黄色の箱の「フレッシュパック Freshpak」が味、お値段ともに一番だと思います。フルーツやハーブを混ぜたフレーバー付きもおすすめです。
「フレッシュパック Freshpak」ティバッグ20個入19.99ランド(約148円※)
2 ビスケット
お茶の次はそのお供、ビスケット! 南アフリカは英国の影響が強く、クッキーのような焼き菓子を英語でビスケットと呼びます。(ただオランダ語から派生した現地語アフリカーンス語ではビスケットは「クッキーKoekie」と呼びます。ちょっとややこしい……)
中でもお薦めはベイカーズBakersの「イート・サム・モアEET-SUM-MOR」=もっと食べて! という名のショートブレッド・ビスケット。ショートブレッドはバターたっぷりのイギリス風焼き菓子ですが、このイート・サム・モアはバターを使いつつも軽くしたバージョン。サクサク軽く、いくつも食べられちゃいます。
このBakersはココナッツ風味のビスケットやチョコやクリームを挟んだものなどバラエティも豊富なので、色々な種類を購入いただけます。
「イート・サム・モアEET-SUM-MORショートブレッド・ビスケット」200g入り22.99ランド(約170円※)
3 ラスク
ラスクといえば、日本ではスライスしたパンをもう一度焼き砂糖をかけたものが多いですが、南アフリカの場合もっと硬くてごつごつしています。ラスクもお茶の友、というか、お茶がないとものすごく硬くてておいしさが分からないというくらい、お茶やコーヒーと一緒に食べるのが必須。食べ方はラスクを温かい飲み物に浸して柔らかくなったところをパクリ。
ぎゅっとした質感なので食べ応えがあり、小腹がすいたときに食べるのにぴったりです。早朝、「ゲームドライブ(野生動物観察ドライブ)」に行く前、大体モーニングティが用意されているのですが、そこにはいつもラスクが。
アフリカーンス語でおばあちゃんを意味する「オウマOuma」のラスクが定番、一つ一つ小分けしてあるのが配る用におすすめです。
「オーマ・ラスク Ouma Rask」30gX8個入り 25.99ランド(192円※)
4 ポテトチップス
アフリカらしくライオンがついたその名もスワヒリ語でライオンの意味をする「シンバSimba」が南アフリカ発のポテトチップス。色々種類がある中で、やはり地元のものが一番食べられています。
味のバラエティも色々あり、一番よく見かけるのはスモークドビーフですが、南アフリカらしいものといえば甘じょっぱいチャッツネやトマトソース(ケチャップ)味。両方とも南アフリカブランドのソースをベースに味付けしているので、ご当地フレーバーとしてお持ち帰りしてはいかがでしょうか。
「シンバSimba」小袋36g入り7.49ランド(約55円※)
5 コーンスナック
ポテトチップスよりも現地では人気があるのではないかと思うのが、揚げたコーンスナックの「ニックナックNikNak」。湖池屋のスコーンのようなポリっと細長いスナックにパウダーで味付けしており、一番人気はオリジナルチーズ味。濃い味付けがくせになり、子供たちにも大人気です。こちらもご当地フレーバーで、ブライチキン(南アフリカのBBQしたチキン)やチャッツネ味あり。
「ニックナックNikNak」(小袋55g 7.49ランド(約55円※)
6 ドライフルーツ
南アフリカでは果物の生産が盛んで、お土産ならマンゴーやピーチのドライフルーツがお薦め。南アフリカのドライフルーツはシンプルに果物を乾燥させたものが多く、砂糖などで甘みをつけていない自然な味が特徴的。ドライマンゴーはそのまま食べるだけなく、刻んでヨーグルトに入れたり、水で戻してスイーツづくりに使えばフレッシュな味を楽しんでいただけます。
「ドライマンゴー」100g 39.99ランド(約296円※)
「ピーチ」100g 24.99ランド(約185円※)
7 ナッツなどポリポリ系のスナック
ピーナッツをはじめとするナッツ類やコーンをローストしてカリッカリにしたスナックは、小ぶりなお土産としてぴったり。シンプルな塩味もおいしいですが、甘辛なチャッツネ味やピリ辛なペリペリ味はおつまみにビッタリです。特に甘めのカシューナッツにちょい辛のペリペリ味がお薦めです。
「ローストコーン」100g 11.99ランド(89円※)
「カシューナッツペリペリ味」100g 37.99ランド(281円※)
8 コーヒー
実は南アフリカでコーヒー豆の栽培はほとんどしてないのですが、ここ数年地元のロースターが力を伸ばしてきており、国内で豆を焙煎、スーパーでもフレッシュなコーヒー豆が買えるようになってきてうれしい限り。そして生産地が近い他のアフリカ地域で栽培された豆を使っていることも多く、ブルンジやコンゴ民主共和国など、なかなか日本では見かけないアフリカ地域産のコーヒーも見かけます。パッケージもかわいいものが多いので、コーヒー好き用にぜひお試しください。
「ビーンゼア Bean Thereコーヒー豆」250g入り92.99ランド(688円※)
「ターボドア Terbodore コーヒーカプセル」10個入り 70ランド(518円※)
9 ジャム
南アフリカはパン食も多く、ジャムもいろいろな種類が売っています。一番よく食べられているのはアプリコットジャムなのですが、黄色のミニトマトみたいなケープグースベリーなど現地独特のフルーツやベリーを使ったもの、メロンとジンジャーなど珍しい組み合わせもみかけます。西ケープ州にベリー園をもつ緑の蓋の「ヒルクレストHillcrest」のジャムが特におすすめです。
「ヒルクレスト Hillcrest ケープグースベリージャム」300g 62.99ランド(466円※)
10 スパイス
長い歴史の中でマレーやヨーロッパ、インドなどが南アフリカの食文化に色々な影響を与えてきましたが、スパイスの使い方にも南アフリカらしさがあります。カレーのような煮込みに使うミックスや、ステーキやチキンを焼くときに使うシーズニング用のスパイスなどバラエティも豊富。挽きたてで使えるホールスパイスのグラインダー付きから、配りやすい小袋までいろんなタイプから選ぶことができます。
「ラジャ Rajah」スパイス小袋7g 2.99ランド(22円※)
以上、南アフリカのスーパーで買えるバラマキ用のお土産10選でした。
番外編 ビルトン
日本への持ち込みが禁止されているので、お土産としてはもって帰れないのだけれど、南アフリカの味としてどうしてもご紹介したいのがこちら、「ビルトンBilton」。お肉を塩漬けにし、ハーブやスパイスをまぶして乾かした保存食。ビーフが使われているのが一番多いのですが、野生動物の肉を使ったゲームビルトンもあります。
ビルトンで特におすすめなのは、ビーフジャーキーのようからからに乾かしたのではなく、ウェットWet=中が半生なもの。生ハムのようなうまみとコクがあって、食べ始めると止まらないおいしさ。日本をはじめたくさんの国が肉類の持ち込みを禁止しているので、ぜひお土産ショッピングの時に買って現地でお試しください。
「ビーフビルトン Beef bilton」スライス100g 58.99ランド(436円※)
※2021年9月20日為替レート 南アフリカ1ランド=7.4円
(文・写真 山田千歌)