「死ぬまでに絶対見たい」とか「世界の絶景吊り橋ベスト10」など、日本のみならず海外でも大評判の寸又峡「夢の吊り橋」。淡い青緑(ターコイズブルー)の水面の上にかかる姿が、本当に神秘的です!
周辺はほかにも見どころが満載。ということで、寸又峡と周辺スポットをまとめて紹介してしまいます!
こんにちは。海外書き人クラブお世話係の柳沢有紀夫です。
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まずはアクセスからお伝えしましょう。
1 カーナビ、当てにすべからず!
車で知らない場所に行くとき、カーナビに案内してもらう人がほとんどだと思います。ただ寸又峡の場合、東京からカーナビを頼ると「国道362号線」というとんでもない山道へと案内されることが多いようです。経験者は語りますが、本当に辟易します。
寸又峡の町営露天風呂にいた職員らしきオジサンによると、「カーナビは当てにしゃちゃダメ」とのこと。「新東名の島田金谷出口で降りて、国道473号線を通るルートがいいよ」とのことで、帰りはそうしましたが、まさに正解! 特に桜の季節は「桜のトンネル」状態になる場所もあり、オススメです。
途中うねうねの山道がまったくないわけではないですが、そういう区間は国道362号線よりも圧倒的に短いです。景色も数倍いいです。途中見どころもありますし。
悪いことは言いません。車で行く場合は絶対に国道473号線を通るルートにすべきだと思います。
ただそれよりも鉄道ルートのほうがオススメです。
新幹線で静岡に行き、東海道本線に乗り換え、金谷で大井川鉄道大井川本線に。終点千頭(せんず)で降りて、それから路線バスで直接寸又峡温泉に向かうか、大井川鉄道南アルプスあぷとラインというミニ列車で奥泉駅まで行き、そこで路線バスに乗り換えるルートがあります。
- ≪ルート1≫(新幹線)→静岡駅→(東海道本線)→金谷駅→(大井川鉄道大井川本線)→千頭→(路線バス)→寸又峡温泉
- ≪ルート2≫(新幹線)→静岡駅→(東海道本線)→金谷駅→(大井川鉄道大井川本線)→千頭→(大井川鉄道南アルプスあぷとライン)→奥泉駅→(路線バス)→寸又峡温泉
ローカル線と路線バスの乗り継ぎで、品川駅から最短でも4時間半ほどかかりますが、クルマの国道473号線を通るルートでも約4時間とさほど変わりません。このローカル線も見どころなので、ぜひ検討してみてください。
ただこのローカル線と路線バス、本数が少ないからか地方だからか、乗り換え検索ではなかなか出てきてくれません。ぜひ大井川鉄道の時刻表サイト(http://oigawa-railway.co.jp/ft/timetable)で確認してください。路線バスの時刻も同じサイトで確認できます。運転日にご注意を。
2 起点は寸又峡温泉
寸又峡「夢の吊り橋」に行く際の起点となるのが「寸又峡温泉」。非常にこじんまりとした温泉街です。ホテルや店もほぼ一つの通りに集まっていて、一軒のホテルを除けば端から端まで200メートルくらい。ただ一応温泉「街」で、2軒の食堂も合わせて店は7軒ほどで、酒屋さんもあります。
宿泊施設はホテルから民宿まで6軒。じゃらんとか楽天トラベルでは出てこない宿もあるので、寸又峡美女づくりの湯観光事業協同組合のサイト「寸又峡ほっとステーション」(http://www.sumatakyo-spa.com/)をご覧になるのもいいかと思います。
ではいよいよ寸又峡の見どころの紹介。トップはもちろんここです!
3 寸又峡の「夢の吊り橋」
こじんまりとした寸又峡温泉街の端から徒歩30分で到着。その美しさは、手垢のついた表現ですが、本当に息をのむほどです。
渡るのは本気で怖いです。「長さ90メートル、高さ8メートル」とのことですが……いやいや高さ、もっとあるでしょと思ってしまいます。
高所恐怖症のくせにこういう写真を撮りたがる私って……。
それと通常は一方通行になるようです。橋の向こうに着いたら階段を登って、ぐるっと迂回してから戻ってくることになります。
この階段、「健脚の人じゃなきゃ無理」とか書かれていることがありますが、幼稚園児も登っています。ただ304段あるので足が悪い人、体力が極端に弱っているお年寄りはむずかしいかもしれませんが……。
それと一度に安全を考慮して橋に乗れるのが10名まで。有名スポットなので紅葉のシーズンなどは2時間待ちくらいになることもあるのだとか。私が行ったのは桜のシーズンの土日ですが、待ち時間は5分ほどでした。
この「夢の吊り橋」に関しては別の記事で、詳しく紹介します。
4 猿並橋(吊り橋)
「さんなみばし」と読みます。
温泉街の公式サイト「寸又峡ほっとステーション」でも観光スポットとして紹介されていないようですが、この吊り橋もなかなかのもの。「長さ96メートル、高さ11メートル」とどちらも「夢の吊り橋」を超えています。
ただ橋の下を流れる水が普通の無色透明で、かつ岸が目立つくらい水量も少ないので、あまり推していないのかもしれませんね。
その分、全然人がいません。一方通行ということもないですし、橋の真ん中で座り込んでのんびりと景色を眺めてもいいかもしれません。
温泉街の入り口にある大きな駐車場から「グリーンシャワーロード」(「森林浴の道」ってことですね)という遊歩道(一周60分)でも行けますが、温泉街の終わりから片道10分くらいのピストンでもいいと思います。
ただ吊り橋の手前の右下のほうにある「清流広場」もなかなか風情があるので、足を伸ばしてみてください。
こんなところです。
ちなみに寸又峡温泉の「名所」としては他に「天狗岩」というところもありますが……特におすすめはしません。
5 町営露天風呂(大人400円)などの温泉
泉質は「硫化水素系・単純硫黄泉」。ほぼ透明の超アルカリ性の湯です。とろりとした湯で、肌がすべすべどころか「ぬるぬる」になります。ここまで強烈なお湯に浸かった記憶はないです。
公式サイトが「寸又峡美女づくりの湯観光事業協同組合」という名称なのもうなずけます。少なくとも肌はつるつるです!
一応「露天風呂」ですが屋根付き。とはいえ山が見えて心地がいいです。
気をつけていただきたいのが、足元が本気で滑りやすいこと。湯の中もそのまわりも。
それと私が訪れたのは4月1日でしたが、確か午後5時半までと早めに閉まりました。ご注意を。
私が泊った宿も同じようなお湯でした。たぶん温泉街ではすべて同じだと思います。いくつかの宿では日帰り入浴も受けつけていて、より開放的な露天風呂もあります。
6 両国吊り橋
ここから先は寸又峡そのものではなく「周辺」のスポットになります。
千頭駅から徒歩で片道20分。でも次に紹介する「南アルプスあぷとライン」の川根両国駅から徒歩1~2分のところにあります。ただローカル線の常として「南アルプスあぷとライン」の途中下車すると次の列車が来ないこない。
この橋から見る川面がキラキラと輝いて、妙にきれいでした。なんだか知らないけど、「生きてるんだなあ、オレ」と思いました。
7 南アルプスあぷとライン(大井川鉄道井川線)
通路を挟んで片側が2人掛け、もう一方が1人掛け、頭もぶつけそうなミニ列車です。千頭駅から井川駅までの全長25.5kmを1時間半かけてのんびりと走ります。
「国内唯一のアプト式」(歯車を持つ機関車で急な坂道を登る方式)とか、「日本で一番の急勾配」とか、「日本一高い鉄道橋(関の沢橋梁)」とか、鉄分の濃い人をそそる謳い文句が並びますが、そうでない人でも車窓からの景色が最高で、ものすごく楽しめると思います。
唯一の欠点は騒音がすごくて、せっかくあれこれ説明してくれる車内アナウンスがほとんど聞こえないこと(笑)。
好感度を上げるのが、何人か話した職員も鉄分満載系の人たちばかりであることです。「ホント、この鉄道が好きなんだねえ」とほっこりした気分になれました。あと私が乗ったときはかわいらしい車掌さんがいました。そのうち「美人すぎる車掌さん」とかネットで話題になる気がします。
切符を買ったのになかなか乗り込まない客がいると仲間の車掌さんに教えられて、「遅いっ!」と思わずブチギレて、「うわっ、きびしいですね」とツッコんだら照れくさそうにしてましたけど(笑)。
いっしょに記念写真撮らしてもらえば良かった……。
途中のアプトいちしろ駅では電気機関車の連結作業も間近で見られます。あと、この写真にちょこっといたずら入れてます(笑)。気づく人はいるかしらん?
8 大井川鉄道本線
SLや「トーマス号」で有名な大井川鉄道(正式には「鐵道」と「鉄」の字が旧字体です。伝統を守ってすごいなあと思ったら、なんと2000年に「大井川鉄道」かせ「大井川鐵道」へと「バック・トゥー・ザ・フューチャー改名」をしたとのこと。……いや、そんな言い方ないか)。
SLに乗るのも楽しいですが、普通の電車に乗ってすれ違うのもなかなか風情があります。間近に見るだけでもワクワクする貴重な体験。
特にSLの本数は少ないので、先ほども紹介した大井川鉄道の時刻表サイトを事前にしっかり確認してください。大人気なので事前予約しておいたほうが無難で、大井川鉄道(http://oigawa-railway.co.jp/)のサイトから可能です。
9 塩郷の吊り橋(通称:恋金橋)
国道473号線脇の駐車スペースから渡り始めることができる塩郷の吊り橋。大井川鉄道の塩郷駅からも徒歩1分です。他の吊り橋に比べてアクセスの良さでは天下一品です!
「長さ220メートル」で大井川に架かる橋の中ではいちばん長いです。その分スリルもあります。
ただ……アクセスしやすすぎて「秘境感ゼロ」なのが、吊り橋としてはどうなのってところはありますね。……だったら紹介するなと言われそうですが。
時間がないならここと「6 両国の吊り橋」はパスしてもいいかもしれません。
とはいえ大井川だけでなく大井川鉄道と国道473号線をまたいでいるのが、ユニークです。
以上、≪寸又峡「夢の吊り橋」と周辺スポット7選≫でした。ここは本当にオススメのエリア。ぜひ足を運んでみてください。
また姉妹篇の≪【絶対見たい絶景】寸又峡「夢の吊り橋」徹底ガイド≫は、「夢の吊り橋」のみにスポットを当てた夢の企画! ぜひそちらもご覧ください。
【文と写真 柳沢有紀夫 / 写真 TAiGA】
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