東京からの日帰り圏内なのに、高尾山や丹沢や奥多摩エリアと比べて語られることが少ない筑波山。だけど行ってみたらすごかった! 超オススメです! というわけで今回も写真多めでレポートしちゃいます。
こんにちは。海外書き人クラブ会員のユッキーです。
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公共交通機関で東京方面から筑波山に行く場合、まずは「つくばエクスプレス」に乗ります。この「つくばエクスプレス」がタダモノじゃない。ずっと地下か高架を通るんで速い、速い。あとで調べたら最高速度130キロとのこと。始発の秋葉原から終点のつくばまで58.3キロ離れているのに、快速なら45分で着いちゃいます。
そしてバスに乗り換え約36分。
秋葉原を出て1時間36分で登山口のある「筑波山神社入口」バス停に到着です。
1 「筑波山神社入口」バス停から御幸ヶ原まで
バス停のすぐ脇に大きな鳥居が見えるので、くぐっていきます。
歩道を歩くこと10~15分で筑波山神社に到着。この日は日曜日だったので、境内では「筑波山ガマ口上保存会」のメンバーの方々が、名物「ガマの油売り」を再現していました。
筑波山というのは「標高871メートルの男体山」と「標高877メートルの女体山」の総称。両者は徒歩で片道15~20分とすごく近いので、当然普通は両方楽しむルートを選びます。
今回はまず筑波山神社から御幸ヶ原コースを通って御幸ヶ原に行き(標準タイム1時間30分)、そこから男体山山頂までピストン(同往復25分)。その後女体山に登り、白雲橋コースを通って筑波山神社経由で「筑波山神社入口」バス停にもどる(同1時間半)周遊ルートです。
ただ、この筑波山神社から登山口がわかりにくい。なんて嘆いていたら、まだ10代と思われるかわいらしい女の子二人にナンパ……じゃなくて「白雲橋コースに行きたいんですけど登山口はどこからですか?」と聞かれました。風貌だけは熟練者に見えるのかもしれない私です。
で、「あっ、私もそのルートに行くから案内しますよ」という口から出まかせが飛び出しそうになったのですが、グッと我慢して「あっちのほうだと思いますよ」と告げるにとどめました。妻がいる身ですから、若い女の子について行っちゃいけない。
けど、これがすご~く後悔することになろうとは。
というのはこの日のつくば市の予想最高気温が28度。低山を登るのに適していない高温です。しかも登山道が結構タフ!
さらに途中、ケーブルカーが横を通るところがあるのですが、このあたりで愛用の帽子とおやつ兼非常食を落とした模様。「ああ、あのとき女神たちについて行けば……」と嘆きましたね、私。
次からは予定のルートを変更することになろうが、何があっても女神に会ったらついて行くことを誓いました。……ウソです。
登山道はところどころこんな風に急斜面になります。
こんな木の階段の先に、最初の目的地である「御幸ヶ原」があります。
ここが、その「御幸ヶ原」! 前回レポートした丹沢山や、陣馬山の山頂も平らだけど、ここまで平坦なのは久しぶり、いや、初めて見た。ほぼ校庭状態。ドッジボールどころかテニス、いやフットサルもできそう。
1時間強、一生懸命山道を登ってきてこの整った地面に出くわすと「なんだかなあ~」感がハンパないですが、じつはここまでさっきのケーブルカーで上がって来られます。
正直言うと、筑波山神社から御幸ヶ原までの「御幸ヶ原コース」は、道中に展望がいいところもなく、ただただ苦労しただけという感じ。やっぱり女神について行くべきだったかもしれない。
この御幸ヶ原にはご覧の「コマ展望台」というのがあるのですが、とりあえず男体山山頂へのピストンに向かうことにしました。
ちなみに御幸ヶ原からの展望はこんな感じです。
2 男体山ピストン
御幸ヶ原から男体山へのルートには、さきほど登ってきた「御幸ヶ原コース」とは違い、見晴らしがいいところもあります。とはいえ標準コースタイムで15分なので、休憩するっていう感じでもないですね。
で、山頂に到着。祠があるので、無事に登れたことを感謝(している方の後ろ姿)。
山頂は広くないですが、見晴らしはあります。
女体山の山頂も拝めます。
山頂でお守りなども売っています。この至れり尽くせり感。思わず「舞浜かよ」とつぶやく私。男体山・女体山をネコ耳に見立てたカチューシャとか売ってるし。
…………すみません、ウソです。
3 御幸ヶ原で昼食休憩
男体山から御幸ヶ原に降りてきました。で、「コマ展望台」の2階でランチ。頼んだのは、カツカレー。このうまさをひとことで表現すると「こういうところでカツカレーを頼んだオレがアンポンタン!」となります。
山を登ってきたのに、普通にレストランの椅子に座ってカツカレーを食べているのが、なんとも異世界に召喚されたような感覚。
さっさと食事を済ませ、気を取り直して、屋上のコマ展望台へ。
まずは東の女体山方面。
南側。
西側。
そして屋上から御幸ヶ原。この方向から見える売店兼食堂は5軒だけど、なんだかんだで全部で10軒ほどの店がありました。高尾山の山頂どころじゃない充実度! ほとんど原宿竹下通り状態! ……すみません、調子に乗りました。
この屋上のコマ展望台は、本当に見晴らしがいいです。御幸ヶ原の他の場所からは北側しか見えないので、360度の眺望。無料ですし、絶対に上がってください。
4 御幸ヶ原から女体山へ
そしていよいよ女体山に向かいます。こういう二つの山を結ぶ道では尾根筋でも「いい加減にしろっ!」とキレたくなるほど下ることがも多いですが、アップダウンはほとんどなく……。ハイヒールは無茶にしても普通の革靴の観光客もいるような歩きやすい道です。
見所の一つ、「ガマ石」。腕を頭上に思い切り伸ばしてこういう写真を撮るとカエルに見えないことはないけど、普通に立った目の高さからはかなりわかりにくいです。でもまあ、「ガマ」に結びつけたくなる気持ちはわかります、筑波山ですから。
最後だけちょっと上りがあって、女体山山頂の神社。本当の山頂はこの右奥5メートルくらいのところです。
はい、ここですね。だけど岩がどれもツルツルですべりやすいので要注意!
そして本当の山頂から撮った写真がこれ!
いやー、この断崖絶壁感、ハンパないでしょ? 高所恐怖症の私は風が吹いたら絶対立てない。
じつはロープウェイの駅から5分くらいでアクセスできます。山好きでなくてもぜひ!
そのロープウェイの山麓側の駅も見ることができます。
4 女体山から筑波神社へ
さて、下山です。「白雲橋コース」を下ります。
写真を撮っていないのですが、この山頂直後からしばらくの間の下りはかなりビビるレベル。逆に言うと、写真を撮る余裕がないくらいの急な下りです。前のめりに転んだら大けがしそうなので、慎重に進んでください。
でも15分ほどすると道も落ち着いてきます。で、しばらく行くと……。
岩でできたトンネル。
「弁慶の七戻り」という奇岩。「上の岩が落ちそうで怖くで、豪傑の弁慶でも七回躊躇したという伝説がある」という感じの説明が書かれていたと思います。
そのすぐ先にある「弁慶茶屋跡」。ここがわかれ道。
私はまっすぐ進んで「筑波山神社」に向かったのですが、左のほうから「つつじヶ丘」というバス停方面に進むのも、ショートカットできるのでいいと思います。というのは奇岩などの見どころがあるのはここまでで、この先は見通しもなくただひたすら下るだけなので……。
まあ、こんな感じです。
で、こんな鳥居が見えたら一般道。すぐに右に曲がると「筑波山神社」に到着。その後バス停までは約10分です。
【今回のルートと標準コースタイム(休憩含まず)】
- 00:00「筑波山神社入口」バス停 → 00:15筑波山神社 → 01:45御幸ヶ原 → 02:00男体山山頂 → 02:10 御幸ヶ原 → 02:30女体山 → 03:00弁慶茶屋跡 → 03:58「筑波山神社入口」バス停
5 まとめ。そして「不人気の理由」を考えてみた
御幸ヶ原の「コマ展望台」、男体山山頂、女体山山頂。3つの絶景ポイントを楽しめる筑波山。特に女体山山頂はかなりのスリルが味わえます。というわけで最高!
……なのですが、先ほどから書いているとおり、じつは女体山へはロープウェイ、男体山付近の御幸ヶ原へはケーブルカーでアクセス可能。「ロープウェイ→女体山山頂→御幸ヶ原のコマ展望台→男体山山頂→御幸ヶ原の→ケーブルカー」というルートだと歩行時間は、標準コースタイムで47分というお手軽さ!
これだけアクセスがいいのはすばらしいことなのですが……わざわざ登るのがアホらしく感じられないこともない。山好きってストイックというか、「苦労した分だけ景色がきれいに見える」というマゾなところがありますからね。登山者からあまり人気がないのはそういう理由からかもしれません。
不人気の理由はもう一つ。交通費の高さでしょう。
つくばエキスプレスがICカード利用で1183円。つくば駅にある「つくばセンター」というバス停から「筑波山神社入口」まで36分乗車で720円。つまり秋葉原からだと片道1902円、往復で3804円。以前記事にした丹沢表尾根の入り口であるヤビツ峠までバスも含めて新宿から片道1139円で、帰りは大倉バス停から新宿まで875円の合計2014円なので、約2倍。やっぱり高いなあという気になりますね。
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【文と写真 ユッキー】
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