【アラブ首長国連邦(UAE)在住ライター直伝】 子連れでも楽しめる!ルーブル美術館アブダビ

エキゾチックなアラブ文化に触れることができ、日本から便利な直行便も飛んでいるUAEの首都アブダビ。その観光名所のひとつ「ルーブル美術館アブダビ」の魅力を、現地在住歴5年・絶賛子育て中の海外書き人クラブ会員のシュハリマキコが紹介します。

「ルーブル美術館アブダビ」は市の中心部からタクシーで約10分。アラビア湾に浮かび、本土とは橋でつながっている「サディアット島」の玄関口である西端に位置します。あのフランス・パリ本家以外で「ルーブル」と名乗ることができる世界唯一の美術館。というわけでもちろん本格的な美術鑑賞もできるのですが、意外にも子連れでも楽しめます。

 

おすすめ 1 世界的な名画がゆっくり楽しめる

ダヴィンチ、ゴッホ、ピカソやモネなど、本家フランス・パリのルーブル美術館と提携し展示された約300 点もの美術品を鑑賞することができます。日本の大都会でこのレベルの作品が一堂に会するとなるとおそらく大混雑必至。人酔いした子どもたちからは「疲れた〜。帰ろうよ〜」の大合唱が始まりそう。
でもここは比較的空いているので名画をゆっくり鑑賞できます。子どもたちに世界最高峰の美術品をじっくり味わわせてあげることができます。
一点ずつじっくり見た場合の所要時間は2〜3時間ほどです。

〈子連れ旅におすすめポイント〉

ユニークなのは展示方法。年代やモチーフのテーマごとに展示室がわけられているので、どもにも比較的わかりやすいと思います。

 

おすすめ2 「体験型」の「子ども美術館」が併設

とはいえ「見る」だけでは厭きてしまうのが子どもというもの。でもご安心を。「ルーブル美術館アブダビ」の館内には「子ども美術館」が併設されています。

工作ゾーンやDJブースなど、美術を楽しく学べるスペースがなんと3フロアも。追加料金はもちろん不要です!

 

おすすめ3 自分で漕いで外観を楽しむ「カヤックツアー」

「見学」よりも「体験」が好きな子どもたち。きっと楽しんでもらえるアトラクションが、「ルーブル美術館アブダビ」のまわりをカヤックを漕ぎながら1時間ほど回って堪能するツアーです(料金は一人126ディルハム・約4500円。子供も同料金)。
エメラルドグリーンの海水に真っ白とシルバーのモダン建築が浮かぶ様子はまさに圧巻。なにより自分で漕ぐという「体験」は、子どもの最高の想い出になるはずです。
ただし漕いでいると洋服が濡れることがあるので、着替えがあったほうが安心です!

 

おすすめ4 ガラス壁に施されたアーティストの格言を探せ!

お次はちょっと穴場的ポイントです。入口ゲートを抜け先にあるエリアには、古今東西の芸術家たちの格言や名言が隠された場所があります。アラブの都市にあるフランスの美術館らしく、その言葉は英語、フランス語、アラビア語の3言語で書かれています(美術館内部のさまざまな説明もだいたいこの3言語)。
その中のひとつに、もしかしたら子どもたちも知っているかもしれない日本のあのフレーズも……。英語では“Deep Autumn; My neighbors, How does he live?”なのですが、なんだかわかりますか?
ぜひ家族みんなでワイワイ言いながら探してみてください!

 

おすすめ5 アブダビの街を眺め、ミュージアムカフェでひといき

ルーブル美術館アブダビには、ミュージアムカフェが一箇所あり、夕方や比較的涼しい季節(11〜2 月頃)なら外のテラス席もおすすめです。そこからはアブダビ中心部のビル群をペルシャ湾越しに眺めることができます。特にオススメは夕日に染まる街が見られる時間帯。

「カフェコーナー」と「レストランコーナー」にわかれていて、前者はサンドイッチやマフィンなどを自分で選んで席に運ぶカフェテリア形式。メニューを見ながら注文する「レストランコーナー」でもバーガーやパンケーキなど子ども向けメニューも充実していて、 子連れでも気取らず楽しめます。

 

番外編:SOUL ビーチで、エメラルドグリーンの海と真っ白なビーチを歩く

ペルシャ湾を望むソウルビーチ

ペルシャ湾を望むソウルビーチ。

ルーブル美術館アブダビを出て、タクシーで3分ほどのところにあるSOULビーチ。ビーチは有料ですが海に入らなくとも、ぶらぶらと歩くだけでも十分リフレッシュできます。海岸線沿いに雰囲気のいいおしゃれなカフェもたくさんあり、リゾート気分が盛り上がります。
アブダビ随一のエメラルドグリーンに輝く海の色と、真っ白な砂の色のコントラストは、まちがいなく癒やされるはず。

ソウルビーチ

リゾート風のおしゃれなカフェやレストランが並ぶ。リラックスした雰囲気。

ちなみに「ルーブル美術館アブダビ」のあるサディアット島文化地区(Cultural District)は、現在開発が次々と進むホットスポット。今後も「グッゲンハイム美術館アブダビ」や安藤忠雄建築の「海洋美術館」、「国立博物館」などが続々オープン予定です。あの日本の「チームラボ」の体験型施設も開設されるそうで、ますますファミリー全員楽しめる場所になること間違いなしです。

建築が進むサディアット島文化地区

建築が進むサディアット島文化地区。完成は早いもので 2025年とまだ少し先です。

〈cap〉

(文・写真 シュハリマキコ )

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