アメリカの朝ごはんというと、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。
アメリカ在住海外書き人クラブ新会員の松村さとみです。アメリカに移住して7年の私が、アメリカの食べ物の中で特に気に入っているのが、朝ごはんメニューの数々です。
この記事では、パンケーキやフレンチトーストだけではない、アメリカの朝ごはんメニューをご紹介します。
1 アボカドトースト
トーストの上に、荒く潰して塩コショウをしたアボカドをたっぷり乗せ、その上に半熟の目玉焼きを乗せたら出来上がり。レシピは、さほど時間がかからない簡単なものですが、アボカドが嫌いでなければ、間違いなく満足のいく朝ごはんメニューです。筆者が好きなので、我が家の朝食にもたびたび登場します。
アメリカで朝食を提供するレストランなら、大抵どこにでもある定番メニューですが、レストランによっては、アボカドの上に目玉焼きではないものが乗っていることも。トマトとバジルにバルサミコ酢を振りかけたイタリアン風、ネギやハラペーニョの乗ったメキシカン風など。いろんなアレンジを試してみるのも面白いかもしれません。
2 パンケーキ(ホットケーキ)
日本ではおやつとしても食べるパンケーキですが、アメリカでは断然朝食メニューです。日本の人気店が出すような、ふわふわで厚みのあるパンケーキは、アメリカではあまり見かけません。薄めのシンプルなものが定番です。その上に、これでもかとメープルシロップをかけて食べることが多いです。
スーパーには、数多くのパンケーキミックスが並んでいます。家庭によって好きな味があるのでしょう。我が家でもいくつか試した結果、筆者が一番美味しいと思うのは、HUNGRY JACKというブランドのパンケーキミックス。アメリカの普通のスーパーには大抵置いてあります。バターミルクを使ったふわっと軽い食感と、程よい甘さがちょうど良いバランスになっています。
3 フレンチトースト
日本でも朝食の定番になっている、王道メニューのフレンチトースト。一般家庭で作るなら、食パンを使うことが多いでしょうが、レストランで食べると、柔らかくて甘みのあるブリオッシュや、クロワッサンを使ったものに出会うことも。どちらもバターをたっぷり使ったパンなので、出来上がったフレンチトーストもコクの深い味わいです。
パンケーキと同様、メープルシロップやイチゴやブルーベリーなどのフルーツソースをたっぷりかけて食べるのがアメリカ流です。
4 ベーグル
週末の朝、評判の良いベーグル屋さんにいくと、大抵大勢の人で賑わっています。スクランブルエッグにベーコンなどを挟んだ朝食用のベーグルサンドイッチもよくあるメニューですが、ベーグルを1ダース(12個)まとめ買いしていくお客の姿もよく見られます。ベーグルを12個買うと1個おまけしてくれるお店が多いです。
家庭で食べる場合は、ベーグルにバターを塗るシンプルな食べ方のほか、クリームチーズをたっぷりと塗って食べたりもします。我が家では、さらにその上にスモークサーモンを乗せて食べたりしますが、朝から贅沢な気分になります。
5 シリアル
朝の忙しいときに、準備に時間のかからない簡単メニューとして重宝されるのがシリアル。箱からざざざっとお椀に移し、牛乳をかけるだけで食べられるので便利です。アメリカ人は、本当によくシリアルを食べます。その証拠に、スーパーのシリアルコーナーは、どの店も驚くほどの品揃えです。
ただ、アメリカのシリアルは、砂糖の量が多いのが難点。我が家では、必ず栄養成分表をチェックし、比較的砂糖が少ないものを選んで買うようにしています。
6 エッグベネディクト
イングリッシュマフィンの上に、ハムやベーコン、半熟のポーチドエッグを乗せ、その上からオランデーズソースをかけた料理。日本でも一時期はやったので、食べたことがある人も多いのではないでしょうか。
自分で作るのは手間がかかるので、アメリカでもレストランで食べるのが一般的です。ナイフを入れた瞬間、とろりと流れ出す卵の黄身のコクと、オランデーズソースの濃厚な風味が口の中で混ざり合い、至高のときが流れます。ただし、カロリーが気になる人は、食べない方がいいかもしれません。
7 クロックムッシュ
フランスで生まれたホットサンドイッチ。ハムとチーズをパンで挟んで、バターをひいたフライパンで焼き、上からベシャメルソースなどをかけたもの。サンドイッチの上に目玉焼きを乗せたものもよく見かけます。
フランス料理ではありますが、ちょっとオシャレなカフェメニューといった感じで、朝ごはん(或いはブランチ)メニューとして定着しているように感じます。
以上、アメリカ人が食べている朝ごはんをご紹介しました。ここには書ききれなかったメニューがまだまだあります。アメリカへ旅行するときには、ぜひ日替わりでいろんな朝ごはんを食べてみてください。
(文 松村さとみ)