こんにちは。海外書き人クラブ所属、香港在住ライターのりんみゆきです。「子どもと行きたい」シリーズ第2弾は「子どもと行きたいアジアの世界遺産5選」をご紹介します。
「子どもって世界遺産になんか興味あるの?」と思いがちですが、学校の授業で習ったところや行った時はそれほど興味なくてもその後授業で習ったりすると結構おもしろいようです。世界遺産を観光するだけでなく、そのまわりにも楽しいことやおいしい食べ物がたくさんありますし!
スポンサーリンク
といってもここで紹介する世界遺産は「登る」系が多いのでベビーカーは不向き。スリングに入れて登っている人も見かけますが、子どもにとってはあまりおもしろい体験ではなさそう。どちらかというと幼稚園年長さんくらいから小・中学生向きです。
1 アンコールの遺跡群(カンボジア)
世界文化遺産 1992年登録
アンコール遺跡群に行く最寄りの空港はシェムリアップ空港。日本からも直行便が飛んでいます。カンボジアへは到着後、ヴィザの書類を記入し、米ドルで支払いをして観光ヴィザを発行してもらいます。
アンコール遺跡とは9世紀初から600年間カンボジアを支配したアンコール朝の建築物。大小700ありますが、保存状態がよいものばかりではありません。その中でも一番有名なのは「アンコールワット」です。このビンドゥー寺院はカンボジアの国旗にあるほど、国を象徴するもの。アンコールというのはビールの銘柄にもなっているので、パパたちママたちはぜひお試しあれ。
アンコールの遺跡群を回るには、少し離れたところにあるパス売り場で購入。写真つきのパスが発行されます。一日運転手つきタクシーを手配するか、オートバイタクシーで回ってもらう時は、ドライバーにまずはパスを購入したいと伝えた方がベター。アンコールワットの入り口では買うことができません。
水に映るアンコールワットの写真を撮影するには、メインのお寺に入る前に、コンクリートの道からおりて芝生エリアに行くこと。食べ物を持っていると好奇心いっぱいのお猿さんが寄ってくるので要注意です。
毎年12月にはアンコールワット国際ハーフマラソンも開催。3キロのファミリーランは家族で参加できます。13歳以上の子どもは10キロロードランに参加できます。車椅子や義足のランナーが参加するこのマラソンは、走ることだけでなく子どもゴコロに何か感じるものがあるようです。
2 ボロブドゥール寺院遺跡群(インドネシア)
世界文化遺産 1991年登録
インドネシアのジャワ島にあるボロブドゥール遺跡の最寄りの空港はジョグジャカルタ。日本からの直行便は飛んでいないので、ジャカルタかデンパサール経由になります。インドネシアは日本のパスポートの場合、ヴィザなしで入国できます。
おすすめはボロブドゥール遺跡で日の出を拝むこと! ジョグジャカルタの市内からツアーがあり、ドライバーつきの車で行くこともできます。ホテルのピックアップはまだあたりも暗い午前3時半。約1時間強でボロボドゥール遺跡の近くにあるホテルに到着し、そこでサンライズツアーのチケットを購入します。ツアーといっても個人で渡された懐中電灯を照らしながら、寺院の階段を上り、好きなスポットで日が昇るのを待ちます。オレンジの袈裟を来たお坊さんも瞑想。観光客が続々とやってきて人は多いのに、静かで、神聖な空気が流れています。
ボロブドゥール遺跡からジョグジャカルタに戻る途中に、「世界一お値段の高いコーヒー」のお店に寄ることができます。今ではバリ島やインドネシアやベトナムなど他の地でも見かけますが、発祥はこのエリアだとか。それはハリウッド映画でも登場した「コピルワック」。日本では一杯5000円くらいするそうです! 何がそんなに特別かというと、このコーヒー豆はジャコウネコのお腹を通過して、糞と一緒に出てきているから。コーヒー豆の皮むき作業をする現場を拝見&お手伝いし、コーヒーを飲むこともできるのです。子どもはコーヒーは飲めませんが、そのプロセスが不思議でおもしろいようです。
3 四川ジャイアントパンダ保護区群(中国)
世界自然遺産 2006年登録
子どもも大人も大好きな愛くるしいパンダ。その保護区が四川省にあります。最寄りの空港は成都。中国へはヴィザなしで入国できます。絶命危機にあるジャイアントパンダの30%である500頭のパンダがこの保護区で暮らしている世界最大の生息地。広い敷地内は緑が多く、歩道もコンクリートなのでベビーカーでも大丈夫。赤ちゃんパンダから大人のパンダまで、あちらこちらに。何とちびっこパンダは木に登るんです! しかも午前中は活動的で動き回るけれど、午後は疲れて動かなくなるので、行くなら午前中の早い時間に限る!だそうです。
希望者は有料でパンダの赤ちゃんと写真撮影もできます。人間から悪い菌をうつされないように、写真を撮る人は手術室で着るような青いスモックをまとい、ビニールの手袋をしてパンダの隣に腰かけます。撮影代は1万円以上とお高めですが、全てはこの施設のパンダちゃんのために使われるそうです。それなら仕方ない……か!?
ジャイアントパンダ以外にも同じく絶滅危機にあるレッサーパンダやユキヒョウがここで暮らしています。
4 古都ホイアン(ベトナム)
世界文化遺産 1999年登録
ここ数年で開発もされ、日本人にも人気がでてきたベトナムのホイアン。最寄り空港のダナンへは日本からも直行便が飛んでいます。ベトナムは日本のパスポート所持者は14日以内の観光の場合ヴィザなしで入国できます。ダナンからホイアンまでは車で約40分。
古都ホイアンの旧市街は車乗り入れ禁止、徒歩か自転車、もしくはシクロー。シクローとはお客さんが座る椅子の後ろに自転車がついていて、シクロードライバーが漕ぐタイプの交通手段です。基本1人乗りですが、3人家族がギュウギュウに乗っている時も。
ランターンが有名な街で、夜になるときらびやかにライトアップされ、本当にきれいです。また川ではボートに乗って、灯籠流しをすることもできます。ライトアップされた橋の下をくぐり、お願いごとをしながら灯籠を川に浮かべるなんて、願い事もすぐ叶いそうですね。
自転車をレンタルして街中を走ったり、30分くらい離れたところにあるビーチまで行ったりと、ほとんどの宿では無料で自転車を貸してくれます。
5 タージマハル(インド)
世界文化遺産 1983年登録
タージマハルの存在を知らない人はこの世にいない、というくらい有名で美しい世界遺産はインドのアグラにあります。最寄りの空港はデリー、日本からは直行便が飛んでいます。インドに入国するには事前にヴィザの申請が必要。アグラはデリーから190キロ離れているので、ドライバーつきの車を借りるか、ツアーに参加するのがよいでしょう。
タージマハルとはムガル帝国第5代皇帝シャージャリーンのお妃さま、ムムターズマハルのお墓。14子を出産の際に死んでしまった愛するお妃さまとために、世界で一番美しいお墓を大理石で22年かけて作りました。対岸には黒大理石で自分のものを建てようと計画していたものの、タージマハルの建築で国財がなくなり、王権争いで三男にアグラ城に幽閉されてしまったという悲しいお話です。それにしても世界一、二を争うラブストーリーですね。インドのイスラム文化の代表的建築物です。
敷地内に入る前に荷物検査と身体検査を受け、食べ物の持ち込みは×。お決まりの「飛んでる写真」を撮ろうとしたらガードマンに笛をふかれてしまいました。観光地とはいえお墓なので、慎んで入らないといけないですね、反省。
※フライト情報、ヴィザ情報は変更することもあるので、旅行前にご確認ください。
【文:りんみゆき】
(この記事を書いたりんみゆきさんの電子書籍の紹介が、ページの一番下にあります。ぜひご覧ください)
スポンサーリンク
スポンサーリンク