世界のインフラ事情第6弾。前回に続きトイレがらみのネタですが、今回はその「呼び名」と「マークの図柄」を集めてみました。
こんにちは。海外書き人クラブお世話係の柳沢有紀夫です。今回は画像が多くて楽しいですよ。
日本では「トイレ」と呼ばれることが多い秘密の花園。純粋な日本語の「便所」とか「厠」という呼び方は、あまれ聞かなくなりました。かつてよくあった「WC」も廃れてきた感じですね。ちなみにその「WC」とは、「Water Closet」つまり水洗便所という意味の英語の略だそうです。はい、ちょっとしたウ○チクです。……あっ、ここで一文字、伏字にする必要はないか。
さて、そのトイレ、諸外国ではなんて呼ぶのでしょうか。これがわからないと、海外旅行で訪れて急にもよおしてきたとき、「大」問題になりますから。……いや、別に「大」を強調する必要はないですね。アメリカ英語だと「Restroom」だと習いましたが、果たしてこれは世界的に通じるのでしょうか?
それからトイレの「マーク」は、海外ではどんな感じなのでしょう。日本だと「女子用は赤色でスカート姿、男子用は青色で長ズボン姿」が一般的な気がしますが、果たして海外でも同じ図柄? 同じ色分け? このトイレのマークもわからないと、だいべ……もとい、大変ですね。
放っておくと下ネタのオンパレードになりそうなので、そろそろ世界のトイレの呼び方とマークを見ていきましょう!
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1 オーストラリア
呼び方は公衆トイレの場合は「トイレット」、家庭のトイレットは「バスルーム」が一般的です。
そのマークですが、女子用はスカート、男子用は長ズボン姿、多目的トイレが車いすをかたどったという「図柄」は日本とほぼ同じ。でも色分けされているのはあまり見ないです。
(柳沢有紀夫)
2 香港
女性が赤、男性が青のところもありますが、同じ色のところも多いです。
名称は「TOILET」か「洗手間」で、広東語の読み方は「サイサウカン」です。
(りんみゆき)
英語が公用語の一つだったり、それなりに通じる国でも、Toilet以外の呼び方をする国はいくつかあります。
3 マレーシア
トイレは TANDAS(タンダス)と表示されていますが、「Washroom」(ウォッシュルーム)という言い方もよくします。
(森 純)
女子が緑で、男子がオレンジなんですね。
4 インド
ご覧の通り女性はサリー姿。男性は一般的なものです。
トイレの表記は「Wash Room」です。
5 フィリピン
第二の公用語ともいわれるほど英語が全土でやんわりと通じるフィリピン。日本でいうトイレも英語で表現しているのですが、フィリピン独自の英語、Confort room(もっぱら略してCR:シーアール)といいます。日本人旅行者がToiletとかBathroomとか説明しても、瞬時にはわかってもらえません。
タガログ語でなんというか、近所の20代なかばのフィリピン人に確認したところ、しばらく考えた末、Banyo(バニュ)と答えてくれました。タガログ語としては正しいですが、普段トイレを指すのにはほぼ使われていないようです。彼女らのおじいさんやおばあさんの世代でもCRを使うのが普通だそうです。
(オオサワヨシオ)
気取ったモールなどでは、やはり青系のスーツの紳士とピンク系のスカートの淑女のサインです。フィリピン人は音に関する感性は優れていますが、ビジュアルの感性はイマイチなので、一般的なトイレには大きな字で「LALAKI (男)」、「BABAE(女)」と明記してあります。有料トイレが多いですが、そこでも「UMIHI (おしっこ): 5ペソ」、「TAE (ウンコ): 10ペソ」などと明記してあり、ビジュアルのデザインや表現の方法でその辺を解決しようとは思っていないようです。
(Okada M. A. )
「大」と「小」で値段が違うというのも……まあ、なんとなくわかる気はしますね。
6 オーストリア
日本とは違い、お店によって様々な図柄があります。ちょっと歴史あるカフェやレストランだと中世風の恰好をした男女だったり、モダンなカフェではグラフィックアートだったりと様々です。
「Damen」(女性)と「Herren」(男性)と文字で書いてある所も多いですが、慣れるまで「Damen」の「Men」が英語では男性という意味なので、女性は「Herren」に入ればいいのね……と思いこみ間違ったドアを開けること数えきれず(笑)。間違いを重ね、混乱してなかなか覚えられませんでしたが、新しいトリック「誰かがどっちかから出てくるまで待つ(笑)!」を使い、ドイツ語にも慣れ無事にトイレを使用出来るようになりました。
更に応用バージョンでは頭文字の「D」と「H」しか書いていない所も! 更に更に近年一番難しかったのは某カフェでの「Q」と「K」……。「D」と「H」に慣れていた私は理解するのに時間がかかりましたが「Q」はQueen(女王)、「K」はKing(王様)の頭文字でした。
ドイツ語でトイレはToilette(トイレッテ)またはWC(ヴェーツェー)と言います。
(バレンタ愛)
確かに音的にも「ダーメン」のほうが男性的な響きですよね。
7 タヒチ
男女の違いが分かりにくい場合があります。男性の絵でも、耳に花を差しているので、女性用に見えます。Tane(タヒチ語で男)か、Vahine(同・女)と書かれているので、タヒチ語を覚えておくと良いかも。フランス語でMonsieur(男)かDame(女)の場合もあります。
(浜口幸喜)
8 タイ
公共のトイレは「スカー」と書いてありますが、口語では「ホーン・ナーム」で通じます。
トイレ表示は、タイ語のほか、おおむね英語が添えてあるので外国人にもわかりやすいです。男女を区別するアイコンは日本と同様ですが、デザインに凝り過ぎていてわからないことがたまにあり、間違いそうになることも。
(森 純)
男性が横からの姿で、女性が正面からというのが、ちょっと不思議ですね。
以上、世界8ヵ国の「トイレの呼び方とマーク」でした。
※「世界各国のインフラ事情」シリーズは下記の通りです。
- その水、飲めるの? 世界12ヵ国の水道水事情
- 手紙は届く? 世界11ヵ国の郵便事情
- 停電なんて日常茶飯事? 世界11ヵ国の電力事情
- ガスは一般的でない? 世界8ヵ国のガス事情
- 臭くてもふたはできない。世界10ヵ国のトイレの悩み
- 旅行先で困らない! 世界8ヵ国のトイレの呼び方と図柄
【文・柳沢有紀夫】
(「海外在住ライターを使ってみたい」と思われている方。「海外在住ライターになりたいと思われている方。耳寄りな情報があります。ぜひこのページの下のほうまでご覧ください)
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