「消防署のほうから来ました」(1980年代)

いわゆる「死語」とはちょっと違うかもしれないが、当時流行ったフレーズなので紹介する。

消防署の制服らしきものを来た人が家に突然現れて、

消防署のほうから来ました。おたくの消火器ですが使用期限を過ぎていませんか? 確認させてください

みたいな話をしてくる。

さらに消火器を確認しながら、

ああ、この製造番号からするとずいぶん前に使用期限が切れていますね~

みたいな話をする。

そうすると誰だって大変だと思い、新たな消火器を買う。

ところが消防署員のフリをした人は、消火器を売りつける詐欺師。だが「消防署のほう」の「ほう」とは「方向/方角」のことなので、ウソはついていないというのが詐欺師の言い分というか逃げ口上。

今の振り込め詐欺と違い、消火器なんてたかだか数千円のものだったし、一応逃げ口上も用意されていたから、昔の詐欺はかわいかった気がしないでもない。

「詐欺の古典的名作」との呼び声も高い。

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