ガテン系(1990年代の死語)

肉体労働や現場作業のうち、汗や土や油などにまみれて働くタイプの職業のこと。またはそうした職業に就く人たちのこと。自動車整備士、旋盤工、溶接工、長距離トラックの運転手、大工、とび職など。「手に職を持ったマッチョ」と言えるかもしれない。

道路工事において、実際にドリルやランマー、ツルハシといった器具を用いる人たちはガテン系だが、交通整理は違う。また大きな工場のライン工もガテン系には入らないイメージがある。筋肉を大いに使う仕事ではあるが「単純労働」をするのではなく、ある種の技術や資格が必要な「肉体労働界の尊敬すべきエリート」というイメージ。

1991年にリクルートが発行した同名の就職情報誌が語源。雑誌側も「ひとくちに肉体労働と言われるが、誰でも単純労働と技術系肉体労働を区別し、後者をもっと持ち上げよう」という意図があったと思われる。

とはいえバブル期を引きずっていた当時、ホワイトカラーはまだまだ「ガテン系」を下に見る風潮があった。それで死語への道をたどっているものと思われる。

ただし「AIやロボットによってなくなる職」が増える一方で、電気工とか配管工とかその場その場での臨機応変が必要な仕事は残りそうな気配で、21世紀の中頃にはもしかしたら「ガテン系の時代」が来るかもしれないとも思う。

用例は、

あ~。私は男の汗の匂いを嗅ぐとムラムラするの

(えっ? ガテン系好き?)

とか。

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